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「Apple Business」開始 ゼロタッチで組織にデバイス導入 Appleマップに“広告”

アップルは24日、「Apple Business」を発表した。企業向けのオールインワンプラットフォームとなり、チームメンバーに必要なアプリやツールを企業が管理できるほか、IT担当者はMacを渡して社員がログインするだけで、必要な設定等を完了できる。4月14日から提供開始し、日本を含む200以上の国と地域で利用可能となる。

Apple Business Connect、Apple Business Essentials、Apple Business Managerのユーザーは、Apple Businessの各機能を無料で利用できる。

モバイルデバイス管理で「ゼロタッチ」

基本機能として、モバイルデバイス管理(MDM)に対応。組織のApple製デバイスや設定などを包括的に管理できる。

同機能は米国でApple Business Essentials内のサブスクリプションとして提供され、専門のIT部門を持たないスモールビジネスなどでも活用されていた。

Apple Businessでは、構成済みの設定とアプリにより、デバイスを簡単に設定できる「ブループリント」機能が特徴。IT担当者などが社員にデバイスを渡し、箱から取り出して、アカウント設定するだけで企業利用に必要な設定やアプリなどが反映されるという。ブループリントでは、テンプレートから必要な構成を選んで適用できる。

業務端末に対し、OSセットアップやソフトウェアのインストール、ネットワーク設定などを行なう、「キッティング」的な利用に対応。また、情報システムへのアクセス権限の付与・管理などもApple Businessから行なえ、「ゼロタッチ」で社内利用に適したデバイスをセットアップできる。

米国では、ユーザーあたり最大2TBの追加iCloudストレージを、ユーザーあたり月額0.99ドルから購入可能。デバイスを保証する「AppleCare+ for Business」も月額6.99ドルから設定できる。このサービスは日本では対象外。

企業のメールアドレスとApple Businessを連携可能なほか、Google WorkspaceやMicrosoft Entra IDなどのIDサービスプロバイダとの統合も可能。新入社員の管理対象Apple Accountを自動的に作成できる。職務やチーム別にユーザーグループを作成や、必要なアプリ配布などにも対応する。

なお、アップルによる、メール、カレンダー、ディレクトリサービスも提供。自社のカスタムドメイン名での利用も可能となる。メールボックスは最大で500まで。Apple Businessの専用アプリ、メール、カレンダー、ディレクトリ機能を利用するには、iOS 26、iPadOS 26、macOS 26が必要となる。

モバイルデバイス管理は、基本的にAppleデバイス向けの機能となるが、Windowsとの混合環境でも利用可能としている。

ブランド管理機能も統合 米国ではAppleマップ「広告」

こうしたIT管理者向けの機能だけでなく、「ブランド管理ツール」もApple Businessに統合している。

Apple Businessに登録することで、Appleマップ、ウォレット、その他の機能など、アップルのアプリ全体で、ブランド名、ロゴ、重要な詳細情報を一貫性を持って管理できるようになる。

マップカードでは、写真、所在地の詳細情報、営業時間などの詳細をAppleマップ、Safari、Spotlightなどに表示し、カスタマイズできる。また、店舗の場合は、マップ上にキャンペーンや特典、新商品、季節商品などをマップのカード上で目立つように掲載でき、注文や予約などのカスタムアクションを追加し、顧客をウェブサイトやアプリに誘導できる。

加えて米国とカナダでは、今夏からAppleマップにおける「広告」に対応。お店やオフィスなどの宣伝にもApple Businessを活用する。

また、メールアプリやiCloudメールでブランド名を目立つように表示するなど、ブランド認知を高める機能を用意。ブランド名はウォレットの注文記録にも表示され、顧客のブランド認知を向上できるという。iPhoneのタッチ決済(Tap to Pay)で注文を受け付けた際も、決済画面にブランドのロゴと名前を表示し、取引の信頼性を高められる。

IT管理者向けの機能に加え、小規模ビジネスや店舗向けのブランド機能などを統合して提供する点が、Apple Businessの特徴。Appleデバイス以外のアップルサービス利用の促進のほか、Appleデバイスの企業における活用向上を図るものといえる。