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廃ユニフォームがターンテーブルに ソニーのサステナ施策

ソニーミュージックは、同社グループが取り組むサステナビリティ活動を体験・共有するイベント「サステナビリティDay 2025」を実施した。会場では、社内外のさまざまな環境・社会貢献活動が展示された。本稿ではその一部を紹介する。

廃ユニフォームから作ったターンテーブル

イベントでは、ソニーが開発を進める環境配慮型ターンテーブルの試作機が展示され、実機デモが行なわれた。このターンテーブルは、筐体に廃棄予定のユニフォームや横断幕といった繊維製品を圧縮して成形したボードが使用されており、ボードはMDF(中密度繊維板)に匹敵する硬さを備えている。

廃棄予定の繊維素材から作られたボード

使用する繊維の種類や比率によって音色が変わる点が特徴で、展示機はソニーの「PS-HX500」のパーツを組み込んで製作されている。また、繊維の色がそのまま外観に反映されるため、従来のリサイクル樹脂のような黒一色からも脱却しており、デザイン面も特徴とする。

担当者は、「通常のターンテーブルよりも癖がなく優しい音が出るため、アナログレコードと相性が良い」と評価している。

デモの様子

ライブやイベントの祝い花を再利用「Rebloom Flower Project」

「Rebloom Flower Project」は、ライブやイベントで贈られた祝い花を回収し、ドライフラワーやポプリ、香水、ディフューザーなどへ再活用する取り組み。10月時点で約1,300kgの花を回収しており、ワークショップの開催やグッズ制作など、多様な形で活用している。この取り組みは、他社所属アーティストの公演など、グループ外にも広がっているという。

また、IPと連携したサステナビリティ活動として、ピーターラビットガーデンカフェ自由が丘では、回収花を使ったフォトスポットを制作。また、生物多様性への理解を広げるために種子の配布も行なっている。

回収した祝い花からドライフラワーやディフューザーなどを作成
種子の配布も

環境配慮素材でつくる光ディスク向け紙トレイ

会場ではこのほか、竹・サトウキビ繊維・古紙を原料とする、ソニー独自の環境負荷の少ない紙素材「オリジナルブレンドマテリアル」を用いた、超高精細光ディスク対応の紙成型トレイも展示された。

ディスクを固定するクランプ部分にはプラスチック使用量を51%削減した素材を採用し、従来のプラスチックトレイと比べ、約97%の石油系プラスチック削減を実現しているという。

紙トレイを採用した商品