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ワイモバイル値上げ PayPayカードやLYPで“経済圏”割引

ソフトバンクは、「ワイモバイル」の新料金プランを発表した。9月25日から提供を開始する。コスト高騰を受け基本使用料が値上げされる一方、内容を拡充し、PayPayなどグループの“経済圏”の割引も加えて、従来と同水準の価格で利用できるようにした。

NTTドコモとKDDIが値上げに踏み切り、「ソフトバンク」が沈黙を守る中で、ソフトバンクの「ワイモバイル」ブランドから新たに発表された新プラン。「シンプル3」と名付けられており、S(月間5GB)、M(30GB)、L(35GB)をラインナップする。月額料金は「S」が月額3,058円、各種割引適用後は月額1,078円になる。同様に「M」は月額4,158円、割引後は月額2,178円。「L」は月額5,258円、割引後は月額3,278円。

1,000人を対象にしたアンケート調査を実施し、ユーザーが重視しているデータ容量、経済圏のメリット、追加料金なしで利用できる海外データ通信、という3点を内容に反映した。

基本使用料は、該当する従来のプランから値上げされる一方、「PayPayカード割」を新たに組み込むなど“経済圏”を活かした割引を提供。26年夏には2GBの海外データ通信も提供するなど、内容の拡充を図った。

「単純な値上げは、我々の答えではない。事業基盤を維持しながら、低価格なサービスを届ける。それを両立しなければ使命を果たせない」(ソフトバンク 専務執行役員の寺尾洋幸氏)。

ソフトバンク 専務執行役員の寺尾洋幸氏

「PayPayカード」連携の割引が加わったが、ワイモバイルの過半数のユーザーはこれらの割引条件の対象になれるという。またワイモバイルのユーザーにおいて海外渡航者数は2023年度の時点でコロナ禍前を上回っており、ニーズが高いとして拡充を急ぐ。26年夏までは代替サービスも提供する。

「PayPayカード」連携や「PayPay」決済回数でギガ進呈など、“経済圏”の連携を進めた背景には、解約率の低下を図る狙いもある。「ソフトバンク」では、光や電気の契約、PayPayといった経済圏・サービス連携で解約率低下を実現してきた実績があり、ワイモバイルでも同様の効果を狙う。

割引後は5GBで月額1078円~

「シンプル3 S」は月間5GB(従来の4GBから増量)で月額3,058円。各種割引適用後は月額1,078円になる。「シンプル3 M」は月間30GBで月額4,158円、割引適用後は月額2,178円。「シンプル3 L」は月間35GBで月額5,258円、割引適用後は月額3,278円。「L」には10分以内の国内無料通話が付く。

各種割引の内容は、料金の支払いにPayPayカードを使う「PayPayカード割」が-330円(従来は-187円)、「おうち割 光セット(A)」が-1,650円(従来はSが-1,100円)。家族など2回線目は「おうち割 光セット(A)」ではなく「家族割引サービス」が適用され-1,100円になる。

「PayPayカード割」については、「PayPayカード ゴールド」(年会費11,000円)を使用すると割引額が-550円に拡大する。

「PayPayカード割」に「PayPayカード ゴールド」を加えた例

付帯サービスとして、LINEのバックアップなどを含む「LYPプレミアム」(月額508円)が付くほか、26年夏からは海外データ通信として2GBを利用できる。

また、「PayPay」の月間の決済回数に応じて翌月にデータ容量をプレゼントするキャンペーンを11月から開始する。「S」は10回以上の利用で1GBが、「M」「L」は10~19回で1GB、20~29回で5GB、30回以上で10GBがプレゼントされる。

このほかワイモバイルでは「Pixel 9a」を9月12日に発売する。9月中はもうひとつ新しい端末の取り扱いを開始する予定。