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"OriHime"を乗せた自走ロボットでタウンツアー

パナソニック ホールディングスは、神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」(Fujisawa SST)で実施中の屋外移動ロボットを使ったサービス実証で、移動ロボットに搭載した遠隔からコミュニケーションが可能な分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」(オリィ研究所)を使い、外出困難者が自宅などからFujisawa SST見学ツアーの案内役を行なう実証実験を開始した。期間は7月12日~12月までの毎週水曜日。

パナソニックHDでは、労働力不足などの社会課題の解決を目指し、屋外移動ロボットを活用した配送サービスの実用化に向けて取り組んでおり、2020年11月からFujisawa SSTで実証実験を開始。これまでに、国内で初めて1名のオペレーターが遠隔で4台同時に監視しながらの公道での自動走行、完全遠隔監視・操作型 屋外移動ロボットの道路使用許可を取得するなど技術面での進化を進めながら、屋外移動ロボットを活用した店舗から住宅への配送サービス実証などを実施している。

今回は、Fujisawa SSTで運用されていいる屋外移動ロボットに、遠隔からコミュニケーションを行なえる分身ロボット「OriHime」を搭載。外出困難者などが自宅から「OriHime」を介して、「Fujisawa SST見学ツアー」の街案内ガイドを行なう実証実験を行なう。見学ツアーの主催はFujisawa SSTマネジメント。

これまで培ってきた屋外を安全に自動走行する技術を基盤とし、屋外移動ロボットの遠隔管制システムを介して必要に応じて移動操作などを行なう従来の遠隔操作者と、分身ロボットを自宅などから操作し、サービス利用者とのコミュニケーションや街案内を行なう遠隔操作者が、円滑に役割分担、協調・協働作業を行なう仕組みにより実現したもの。今後は、街案内だけではなく、地域内のイベントなどでの活用により、移動タスクと販売支援タスクを融合した移動販売に関する取り組みも公園などの共有スペースで実施予定。

こうした取り組みにより、従来就労につくことが難しかった外出困難者に対して、在宅で働けるフィールドを提供し、身体、時間、空間の制約に囚われない暮らしや仕事の実現への貢献が期待できるという。

Fujisawa SSTの所在地は、神奈川県藤沢市辻堂元町6丁目 Fujisawa サスティナブル・スマートタウン内。