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リコーと東芝テック、複合機の「共通エンジン」開発・生産で提携

リコーと東芝テックは19日、複合機の製造・開発の統合に関する事業提携を発表した。両社を株主とする複合機の開発・生産を担う新たな合弁会社を2024年4月から6月に設立し、複合機等の事業競争力を強化する。

オフィス向けプリンティング市場は、コロナ禍による印刷量の急激な減少やペーパーレス化が進展しており、世界市場全体では緩やかに減少傾向となっている。そのため両社とも複合機や複写機などのハードウェアを軸にした事業構造から、ソフトウエアやサービスを組み合わせた課題解決に移行を目指しており、複合機の開発・生産において協力。「共通エンジン」を開発するため、今回の事業提携と新会社設立を決定した。

新会社では、両社の国内・海外の複合機等の開発・生産に関する事業の一部を統合。新会社の出資比率はリコーが85%、東芝テックが15%。両社の開発部門の集約により、企画・設計開発機能を拡充するほか、部品や材料の共同購買、生産拠点の相互活用などを進める。

今回の協業では、複合機などの共通エンジンの開発/生産を軸としており、今後数年かけて新たなエンジンを開発。両社の複合機は、コントローラーやアプリケーションなどで差別化し、それぞれの販路で展開する。

また、東芝テックが持つバーコードプリンターやRFIDを活用した自動認識技術や、リコーのカメラやプロジェクタなどの光学・画像処理技術を融合。顧客のDXを支援するソリューションの共同企画などにも取り組む。