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青山ベルコモンズ跡地に「the ARGYLE aoyama」竣工。三菱地所

三菱地所は、東京都港区青山二丁目で開発を進めていた「the ARGYLE aoyama」を竣工した。商業ゾーンなどは7月1日より順次開業する。

「青山ベルコモンズ」跡地に建設された、地上20階、延床面積23,122.57m2のオフィス・ホテル・商業ゾーンからなる複合ビル。

青山エリアにおける新たなランドマークとすべく、東京都総合設計制度を活用。容積率制限の緩和(約675%→約850%)を受けて効率的な空間利用が可能となったほか、空地を敷地面積の約30%確保することで、歩行者空間のゆとり確保や、広場状空地の配置により地域貢献に寄与する。

外装デザインは、現代的でありながら周辺環境とも調和した、ガラスファサードと縦フィンによる動きのあるデザインとした。縦と横の要素を織り込み、模様を紡ぎだすチェック柄やアーガイル柄等をイメージしてファサードに浮かび上がらせることで、ファッションの街“青山”の魅力を表現したという。また、低層部のデザインを切り替え、緑豊かで開放的な空間を演出することで、圧迫感を抑えるとともに、周囲の街並みや景観との調和を図っている。

1、2階は商業ゾーン、3、4、16から20階がホテル、5から15階がオフィスとなる。

商業ゾーンは、来街者、ワーカー、地域住民、ホテル宿泊者向けの飲食店舗・物販店舗が入居。1階には紅茶専門店の「TEAPOND」や、紳士服・婦人服を扱い、バーも併設する「Paul Stuart」、2階には串揚げ店「串揚げ 海老虎」が7月1日から順次開業する。

ホテル機能として、Plan・Do・Seeの「THE AOYAMA GRAND HOTEL」が8月に開業。客室は、ミッドセンチュリースタイルの落ち着いた雰囲気とし、80年代を意識したライフスタイル型ホテルとしている。

3階はイベントスペース「AOYAMA GRAND HALL」。約300名規模のイベント開催に対応する。

ホテル運営のレストランも設置。4階には、カジュアルダイニング「THE BELCOMO」、和食の「SHIKAKU」、19階には江戸前鮨店「青山 鮨 かねさか」、20階には、イタリア料理店「TRATTORIA ANDREA ROSSI」、ルーフトップバー「The Top.」が8月より順次開業する。

オフィスは、外苑前駅から徒歩3分の立地で、青山ベルコモンズの跡地ということから、竣工時点で満室。天井高は約2.8m、整形なフロアプレートが特徴で、基準階フロアは約250坪。

防災機能としては、BCP対策に拝領し、非常用電源設備による約48時間の電力供給のほか、防災備蓄倉庫も設置。北西側広場では、緑豊かな広場空間を整備し、災害時には暖かい食事を提要できる「かまどベンチ」も設置。屋上には太陽光パネルを設置している。

情報発信機能として、南青山三丁目交差点側に、約5×10mの大型デジタルサイネージを設置。交差点(cross-point)に位置することから「the ARGYLEaoyama cross-point」と名付けられ、歩行者から視認性の高い目線位置のLEDビジョンとして、入居テナントの宣伝や情報のハブ拠点として情報発信を行なっていく。

商業ゾーン、イベントスペース、ホテルラウンジ、オフィス、最上階のルーフトップバー等、縦積み構造の複合用途として施設構成を行なうことで、人が自然と集まるような仕掛けを取り入れ、施設全体が交流・溜まりの空間となることを企図。これにより、流行や文化の発信拠点であった「青山ベルコモンズ」の歴史を継承・再生する。