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「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」竣工。4月開業

「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業)が、1月15日に竣工した。4月に開業する。

虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー(港区虎ノ門一丁目17番1号)は、総貸室面積約96,000m2のオフィスと、約7,600m2の商業施設を有する、地上36階地下3階建ての複合タワー。敷地面積は約10,065m2、延床面積は約172,925m2、高さは約185m。

日比谷線新駅「虎ノ門ヒルズ駅」(2020年6月6日開業予定)や、銀座線「虎ノ門駅」に地下通路で直結。1階には約1,000m2のバスターミナルを設置し、空港リムジンバスや都心部と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)が発着可能となる。

バスターミナル

環状二号線が全面開通すると、羽田空港まで25分でアクセス可能になり、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーは世界と都心部を繋ぐ新たな「東京の玄関口」として機能するという。2階には虎ノ門ヒルズ 森タワーと連結する歩行者デッキを設置し、新虎通りを含め、エリア全体をつなぐ歩行者ネットワークと新たな人の流れを創出する。

オフィスフロアは5階から36階を占め、総貸室面積は約96,000m2、基準階貸室面積は約3,000m2。全方位に約20mの奥行きを有する整形な無柱空間と、床から天井までのフルハイトサッシが、明るく開放的な執務スペースと、ワークスタイルに合わせた自由なオフィスレイアウトを可能にする。また、各階の共用部には、社員同士のコミュニケーションの場となるリフレッシュコーナーを設置。

基準階 平面図

4階には大企業の新規事業創発に特化し、様々な分野のイノベーターが集う、約3,800m2の大規模インキュベーションセンター「ARCH(アーチ)」を開設する。施設内には、ミーティングルーム、コワークスペース、スクールルームなどを設置。施設の企画運営には、ベンチャー投資・育成事業のほか、大企業の事業創出支援などを手掛ける「WiL」が参画する。

大企業の新規事業創出実績のあるエキスパートが施設内に常駐し、会員同士のコミュニケーションを促進しながら、新規事業創出に必要となる様々なノウハウ、サービス、教育プログラム、啓発イベントなどを提供。大企業が持つ人・モノ・金・情報などの豊富なリソースを活用し、事業改革や新規事業創出を支援することで、日本独自のイノベーションエコシステムの拠点となることを目指す。

地下1階から地上3階には、飲食や物販・サービス計58店舗(約7,600m2)の商業空間が誕生。地下1階にはスーパーマーケットやカジュアルな飲食店、1階には、ビジネスシーンに不可欠な“おもたせ”を購入できる和菓子、スイーツ、ワインなどの店舗が集結。2階にはこれまでの虎ノ門エリアにはなかった、エリア初の物販フロアが登場する。3階にはレストランに加え、食のランドマーク「虎ノ門横丁」を開設する。

地下3階には、虎ノ門ヒルズエリア内に、電気と熱を供給する独自のエネルギープラントを設置。エネルギー利用の効率化と防災機能を強化するため、ガスコージェネレーションシステム(CGS)などの自家発電システムや、大規模水蓄熱槽・廃熱利用設備を活用した高効率熱製造システムを導入。一般的な熱供給と比較してCO2の排出量を20%削減して環境に配慮するほか、災害時には都市機能の継続に必要な電気・熱を1週間程度、供給し続けるという。

虎ノ門ヒルズエリアでは、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーに続いて、虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー(2021年1月竣工)、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」(6月6日開業)と一体開発する「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(2023年7月竣工予定)の建設や、交通インフラを含む一体的な都市づくりが進められている。