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虎ノ門ヒルズ完成 新タワーの駅直結飲食街・屋上プールを見てきた

虎ノ門ヒルズ ステーションタワー

森ビルが開発を進めてきた「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が10月6日に開業する。開業に先立ち内覧会が実施された。49階のスカイガーデン&レストラン、虎ノ門ヒルズ駅改札階でもある地下2階の商業ゾーン「T-マーケット」、11~14階の「ホテル虎ノ門ヒルズ」の客室などを見ることができた。

ステーションタワーは、森タワー、ビジネスタワー、レジデンシャルタワーとともに形成される街区「虎ノ門ヒルズ」の一角となる、地上49階、地下4階、高さ約266mの複合施設。7月に拡張工事が完了した東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」に直結する。

虎ノ門ヒルズ
森タワー側から見た街区の様子。右から、ビジネスタワー、森タワー、ステーションタワー、レジデンシャルタワー(奥)
ステーションタワー 30階(オフィスフロア)から見た街区の様子。左から、ビジネスタワー、森タワー、ステーションタワー、レジデンシャルタワー
虎ノ門ヒルズ駅改札を出て右手側に、ステーションタワー地下2階のT-マーケットが見える

情報発信拠点「TOKYO NODE」 屋上には絶景のプール

建物最上部には、ホール、ギャラリー、プール、レストラン等を有する情報発信拠点「TOKYO NODE」を開設。45階に3つのギャラリー、レストラン、46階にホールを設置する。メインホールと3つのギャラリーは単体利用のほか、連結した回遊型の会場とする一体的な利用もできる。

TOKYO NODE メインホール イメージ (c)DBOX for Mori Building Co., Ltd
45階の様子
45階のレストラン
レストランからの眺望

最上階となる49階には、屋上レストラン「apothéose」と「KEI COLLECTION PARIS」およびレストラン利用者および対象イベント参加者のみが入場できる「SKY GARDEN & POOL」を展開する。

SKY GARDEN & POOL
SKY GARDEN & POOLからの眺望
屋上レストラン apothéose
apothéoseからの眺望
屋上レストラン KEI COLLECTION PARIS

TOKYO NODEとしてはそのほか、8階にカフェ、ラボ、スタジオを設ける。TOKYO NODEの面積は全体で約1万m2

TOKYO NODE LAB
TOKYO NODE STUDIO

地下2階に食を中心とした27店舗の「T-マーケット」

地下2階から地上7階(地上1階除く)には、約70店舗、約11,200m2の商業施設を展開。このうち10月6日にオープンするのは、地下2階、地下1階、5階のそれぞれ一部、および7階の全店舗。

地下2階では虎ノ門ヒルズ駅の駅前広場「ステーションアトリウム」と一体となった、飲食を中心とした27店舗が集積する「T-マーケット」を展開する。約3,000m2のスペースに、カフェ、ダイニング、ブリュワリー、角打ちなどの飲食店や、スイーツ、チーズ&ワイン、フラワー、雑貨などのショップが出店する。T-マーケットの営業時間は朝8時から夜23時まで。

T-マーケット
T-マーケットは虎ノ門ヒルズ駅のホーム(北千住方面)からも見える

T-マーケットではディナー時に、新しい食の体験とする「T-MARKET PUBLIC TABLE」を提供。中央に位置する140席にスタッフが案内し、各店の様々なメニューをオーダーできるレストラン席として展開する。人気メニューを少しずつ試すなど、グループでのシェアディナーも楽しめるようにする。

様々な店のメニューを楽しめる
立ち食い寿司や角打ちの店舗などもある

10月6日にオープンするのは、北側カフェテリア、ダイニングエリアの14店舗。11月24日には南側ダイニングエリア、ショップエリアの13店舗がオープンする。

7階には、スターバックスコーヒー、スパケアネイルサロン、理容室、ストレッチ専門店、お弁当/スタンディングバーなどが出店する。

スターバックスコーヒー
昼はお弁当、夜はスタンディングバーの「PARK7」(手前)とボディケア「Re.Ra.Ku」(奥)
理容室「THE BARBER」

'24年1月16日には、4階のダイニングフロア(20店舗)、2階のテラスダイニングゾーン(2店舗)、地下2階のデイリーフードとショップのエリア(3店舗)がオープンする。さらに、'24年2月29日にはエリア初の大型ファッションセレクトショップ「SELECT by BAYCREW'S」が2~3階に、同年4月にジム・温浴・サウナ・メディテーションなどが一体となった都心最大級のウェルビーイング施設「CARAPPO」が5階にオープンする。CARAPPOの提供は東急スポーツオアシス。

ホテルのコンセプトは街の機能と連携する「街のホテル」

1階および11~14階には、「ホテル虎ノ門ヒルズ」が12月6日に開業する。東京初の「アンバウンド コレクション by Hyatt」ブランドで、205室の客室やラウンジ、欧州スターシェフ監修のレストラン&カフェバーを展開する。

パノラマ コーナースイート タワービュー(65m2)、基準価格50万円
プレミアム シティビュー キング(40m2)、基準価格7万円
デラックスツイン(32m2)、基準価格5万円
ホテル内の通路

なお森タワーでは、ハイアットが手掛けるラグジュアリー ライフスタイルホテル「アンダーズ 東京」を展開している。

オフィスは32フロア、約11万m2

ステーションタワーのオフィスは、9階、10階、15〜44階の計32フロアで、総貸室⾯積約107,000m2(約32,400坪)。虎ノ門ヒルズ全体では305,000m2、約3万人の就業者数を抱えることとなる。

オフィスロビー

ステーションタワーでは、専有部内の8カ所に、特徴的な吹き抜け空間を設置。レセプションやカフェテリア、リフレッシュルームなど様々な形で利用できる。

基準階は約3,400m2(約1,000坪)

都市インフラ整備と再開発の合体

虎ノ門ヒルズプロジェクトの特徴として、「都市インフラ整備と再開発の合体」が挙げられており、2014年には東京都との再開発事業により「立体道路制度」を活用し、「虎ノ門ヒルズ森タワー」と環状二号線を一体で開発した。

森タワーの下を通る環状二号線

ステーションタワーでは、虎ノ門ヒルズ駅との一体開発のほか、4棟をつなぐ地上デッキと地下通路を整備するなど、再開発によって東京の「都市再生」と「インフラの整備・更新」を実現したとしている。

桜田通り上に、幅員20mの広場状のデッキ「T-デッキ」を整備し、街を分断することなく、安全で快適な歩行者ネットワークを構築した。そのほか虎ノ門ヒルズが交通の結節点として機能するため、ビジネスタワーに、臨海部と都心を繋ぐ東京BRTの発着点となるバスターミナルを整備している。

T-デッキ。後ろはステーションタワー
T-デッキの下には桜田通りが通る
真下から見たT-デッキ

所在地は東京都港区虎ノ門一丁目、二丁目の一部、施行地区面積は約2.2ha。ステーションタワーの延床面積は約236,640m2