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ロボット芝刈り機をスマホで遠隔操作。国内初の芝生管理自動化実験

西武グループ企業の造園施工、維持管理、管理運営事業などに携わる西武造園は、西武緑化管理、ハスクバーナ・ゼノアとともに、10月15日より「福島ロボットテストフィールド」においてロボット芝刈機Automowerによる芝生管理の共同実験を行なっている。

この実験は、スマートフォンを使用した遠隔操作により自動芝刈機「Automower 330X(Automower Connect)」が自動で草地管理を行なうもの。草地管理の人手不足の解消、管理費用の低減を目指した草刈り作業の自動化、草地管理における、技術的課題の洗い出しとメリットの検証を目的としている。

遠隔操作イメージ。運転、停止、刈高調整、タイマー設定などをスマホから行なう。

現行の自動芝刈機は、現地で本体を操作しなければならず、機体状況も常時把握できないため、ワイヤーの断線・転倒・第三者による人的要因の機体停止などによる、早期のトラブル対応が必要となる。そのほか、「草が伸びてから刈る」ため集草作業などが発生する、生育最盛期には草刈り後2、3週間程度で作業前の草丈まで成長してしまい、常に良好な草地景観が維持できないといった課題を解決するための検証となる。

Automowerは、1995年にスウェーデンに本社を構えるハスクバーナ・ゼノアより発売され、様々な施設の芝生管理に実績をもつロボット芝刈機。導入によるメリットは、均一な高さの芝生管理、芝刈による飛び石や物損等の事故発生を防ぐ高い安全性、自動充電による稼働、GPSによる刈込みパターンの調整などとしている。

この事業では、常に良好な草地景観が維持できる草刈りロボットの社会実装を目指し、さらには、南相馬市ロボット実証実験支援事業助成金を活用して、ロボットが日常に溶けこんだまち「ロボットのまち南相馬」の実現、「福島イノベーションコースト構想」の実現に向けた寄与貢献を図るとしている。

11月の実験風景
11月の実験風景