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これだ!! これで行くゼ!!
~ IBM SpaceSaverキーボード ~


■ キーボードにこだわる

 俺の場合、ノートパソコンを常用しているのだが、キーボードを外付けで使っている。

 理由はいくつもあるのだが、まずひとつは仕事柄キーボードを使いまくり倒し尽くすので、すぐにキーボードがヘタってしまうからだ。多くのノートパソコンのキーボード部分は以外にもヘタレな感じで、つまりヘビーデューティーな作りにはなっていない。毎日毎日毎日原稿を書き倒したりしていると、わりと速攻でヘニョヘニョと化す。ノートパソコンのキーボードの交換はヒジョーに面倒だったりできなかったり、やってもらうとけっこうお金がかかったりするので、消耗品としてキーボードは外付けで使っているのだ。

 それから、ノートパソコンのキーボードは、メーカーや機種によって意外にもキーの配列がまちまちだったりする。特にスペースに余裕のない日本語キーボードはそうだ。また、キータッチも比較的バラバラ。仕事上非常にスムーズなキー操作を求めていきたい俺としては、マシンごとにキー配列やタッチ感が違うとその都度イライラしがちなので、やっぱり外付け。

 あと、英語キーボードを使い慣れている、というか英語キーボードじゃないと「う~アットマークがどこにあるかわからん~」みたいな間抜けな状態になってしまう。慣れっつーのは怖いモンで、英語キーボードに慣れた俺が日本語キーボードを使うと、キー入力速度はいきなり1/32くらいになり、誤入力確率が64倍くらいに高まる。そんなこともあって、英語キーボードで原稿を書こうってことになると、やっぱり外付けの英語キーボードを買ってくるのが手っ取り早いのであった。

 が、俺の場合、単なる外付け英語キーボードではダメなのである。いくつか条件があるのだ。まず、テンキーがないこと(フルキーボードじゃないこと)。あんな糞邪魔なキーなど不要なのだ。テンキーがあると、右手でマウスを使うから、マウスの位置がやけに右に遠くなる。それから、サイズ的にもイヤ。だいたいどうしてテンキーなど必要なのだ。数値入力なんか文字入力よりもずっと頻度が低いのに、なぜ数字キーは2個ずつ付いているのだろう。ひいきだ差別だけしからん!! というわけで、テンキーのない、いわゆるミニキーボードが好きなのであった。



■ 良いキーボードを使うと

従来のキーボード
メーカー不明のキーボード
ノートパソコン用のキーボードに筐体を取り付けたような感じで、非常にコンパクト。使用感はいまひとつだが、キーレイアウトはまあまあ。サイズが強い魅力だ

 かなり昔の話だが、初めて使いやすいキーボードに出会った時は、その実質的な効果に驚いた。まず、キー入力速度がガゴーンと上がったのだ。次に、手首にかかる負担が激減した。ついでに肩こりなどがなくなった。速く正確に入力できるようになり、しかも全然疲れなくなったのである。具体的には、NECの98用キーボードからアスキーのアスキーボード(SE)に乗り替えた時なのだが、マジで効果的だった。

 そんな経験をしてからさらに余計にキーボードにこだわるようになったのだが、最近ではなかなか良い(コンパクトな)英語キーボードというのがない。良いキーボードにはほとんど巡り会えていない。が、原稿は書かねばならない。なので何種類も試して、妥協できるのキーボードを使用していた。確か、DOS/Vパラダイスで買ったメーカー不詳(ていうか忘れちゃった)の英語版ミニキーボードで、最近までソレを使っていた。薄くてコンパクトでなかなか良いのだが、でもキーの押下感はヘボくて、また2~3カ月使っているとキーがヘタってきてどーにもならなくなってしまう。なので、そのキーボードだけまとめて5台くらい買っておいたのだ。しかし、そろそろストックも尽きてきた。また買わなくちゃ、と思ったが、同じのを使うのもなんか……。どーせならもっと良いのを探そう、と思っていろいろ探した。

 探した、というよりとにかく目に付いたものを買っては試し買っては試し、結局いくつも英語キーボードが手に入った。そんな中で、これちょっとイイかも、と思ったのがPFUハッピーハッキングキーボード。このサイズの英語キーボードの中ではキータッチといいサイズといい抜群にナイス。PCにもMacにもつながるので便利。多少高いが、非常にイイ感じであった。が、キー配列が一般的な101キーボードなどとは違って、つまりイレギュラーな操作を覚えなくちゃいけない。キーボード自体は非常にイイのだが、このキーボードに慣れると、キーボードユーザーとして汎用性に欠ける人になりそうな感じなので、買ったけどお蔵入り。

 もうひとつ、やはり非常にイイ感じだったのが、ぷらっとホームFKB8579。キー配列は比較的一般的。また、キータッチもサイズも非常に好ましい感じ。で、実際しばらく使ったのだが、ひとつだけ慣れない点が。カーソルキーがエンターキーの下の方にあるのだが、コレがどうも右手に触れてしまって少々使いにくかったのだ。というわけで、やっぱりお蔵入り。

 他にもイロイロためしたのだが、どれもイマイチ。前述の2台はかなりイイ方なのであった。また、テンキーがあってもいいということなら、けっこう選択肢は多いのだ。ん~、それじゃあ101キーボードにしようかな~でもやっぱテンキーは邪魔だよな~。む~、だったらハッピーハッキングキーボードかぷらっとホームのFKB8579で行くかな~でもカーソルキーがな~。

SpaceSaverキーボード
SpaceSaverキーボード
101英語キーボード(フルサイズ)のテンキー部分を取り去ったようなコンパクトキーボード。フルキーボードのキー配列・間隔などを失わなせずにコンパクトが図られている

 で、同じく小さい英語キーボードを常々探求している友人の船田くん(『100台のコンピュータ』(アスキー)というほんの共著者なのダ!!)に話をしてみた。そしたらタイミング良く、船田くんは実にナイスなキーボードを買ったと言う。米YAHOO!のオンラインショップの中のキーボード専門店、PCKeyboard.Comで、IBMの“SpaceSaver”を買ったのだと言う。

 調べてみると、ヒッジョーによさそうなキーボード。IBM製の85キーの英語キーボードで、101キーボードのちょうどテンキー部分を切り取ったような“俺にとってジャストミート”な製品だ。また、このキーボードを売っているショップのUnicomp社は、どうもIBMのキーボードを作ったりしているキーボード専門メーカーらしい。

 ん!! これはいいかも!! 買うぜ買うぜ速攻で買うゼ!! 久々の海外ネット通販だ。船田くんの場合は注文してからすげぇ速攻で届いた(けどキーボードを包む発泡スチロールが崩壊していた)らしい。ともかく注文だ、と [Order Now] ボタンを押した記憶がまだ消えないうちに、もうキーボードが届いた。確か発注後4日くらいで届いた。早過ぎ。ともかく、問題の良さげなキーボードが手に入った。



■ これだ!! これで行くゼ!!

 届いたSpaceSaverをさっそく使い、まず驚いたのが、何と言うかそのヘビーデューティーさ加減。サイズは101キーのフルキーボードのテンキー部分が削除されただけという感じで、特に巨大ってわけじゃないのだが、いきなりサブノートみたいな重さがある。VAIOのC1より重いかもしれない。それから、コレはプラスティック製なのだが、ヤワさというのがない。ゴツいわけでもないのだが、IBMのThinkPadの600番台みたいな“堅牢さ”がある。武器になりますな。

キーボード比較 使用環境
キーボード比較
いわゆるミニキーボードとSpaceSaverキーボードのサイズ比較。コンパクトとは言えないサイズだが、フルキーボードよりは省スペースなSpaceSaverキーボード。デスクトップマシンと組み合わせると非常に快適とのこと
スタパ氏使用環境
スタパ氏はSpaceSaverキーボードをThinkPad770Xの外付けキーボードとして使用中。今後はデスクトップVAIOにも外付けするとか。さらに全PCにはSpaceSaverキーボードを外付けすると言っている

 そしてキータッチも凄い。キーを押下するたびに、いちいち蛍光灯のスイッチを入切したときのようなクリック音がする。ガチョガチョと非常にやかましい。キータッチ自体もやや重めで硬い感じだ。

 重い!! やかましい!! 硬い!! 今時のキーボードからすれば、どこもかしこも逆行指向なキーボードなのである。例えばコレがフツーの家電店で売られていたら、多くの人は触った途端「何このガチャガチャ言うゴツいキーボードは!?」と思い、購入には至らないと思う。

 が!! 俺はこのキーボードが最高に気に入った!! 使えば使うほど、考えれば考えるほど、このキーボードは馴染むしナイスだ。例えば、前述の重さと堅牢さ。過剰とも思える重量とゴツさ(と言うよりもタフさ)があるのだが、そこがイイ。どんなにガッツンガッツンとキーを打ちまくっても、一度決めた位置から全然ズレないでどっしり構えていてくれる。テンション猛烈高まり原稿書きモードにおける激しく素早いキー連打も不安なく行なえる。

 キーの硬さについては最近のキーボードには見られないもので、カチカチしたクリック感も異質だ。が、そうは思うのだが、使ってみるとこの硬さは問題ない。キーが硬いとは言っても、モノがキーボードだけに、そんなにガチガチってわけじゃない。例えばノートパソコンとか、一般的な日本語キーボードなんかに比べたら、キー自体が非常にメカニカルな感じでパチパチペキペキ言うような、感触的な硬さが目立つのだ。
 押下時に特別強い力が要るわけでもないし、指等が疲れるわけでもない。と言うよりもむしろ、この適度な硬さが実に使いやすく感じられる。この硬さがあるから、ある程度力強く打てるゆえ、非常に確実でスムーズな入力ができる。

 実際、このキーボードを使い始めて2カ月ほど経つ(原稿書きに使い始めてからは2週間程度経つ)が、前に使っていたミニキーボードよりもずっと快適に入力できているし、またミスタイプも減っている。指とキーのバランス(?)とか相性(??)がいいのだと思う。

 それから、このキーボード(ていうかこの時代というか世代というか)特有のキーのクリック感も良い。キーのヘタリというのはまだほとんどないのだが、購入当初よりもクリック感が少々和らいできて、そのちょうど和らいだあたりのクリック感が続くように安定してきている。非常に適度なクリック感があり、また前述のキー押下時の重さもあるので、非常に気持ちよくかつ安心して入力できるのだ。

 ちょっと抽象的というか感覚的な話でわかりにくいかもしれないが、手に馴染むキーボードというのは、その全体的な感触として「キーが指に吸い付くような感じ」がするものだ。実際に意識して使ってみればわかるが、使いやすいキーボードってのは、キー押下時、キートップの四角くややへこんだ部分と指の腹がしっくりとタッチしている。逆に、使いにくいキーボードの場合は、キートップの四角部分のエッジなどにやたら指の腹が触れる感じになる。

 で、このSpaceSaverと俺の指は、キートップの四角いへこみと指の腹がいつもスムーズにタッチする感じなのである。実にしっくり来ている。ちなみに俺の場合は完全にタッチタイピングなのだが、キーと指の位置関係を全然意識せず、指先とキートップの接触についてだけ意識してこの「キーが指に吸い付く感じ」が得られるキーボードなんてなかなかない。そういう意味で、SpaceSaverは数年に一度出会えるか出会えないかの逸品だと感じ、超気に入って使っている。

キーの傾き キーの深さ
キーの傾き
キーは適度に傾いていて、指の角度にマッチする。ミニキーボードやノートパソコン等のキーボードにはほとんど採用されることのないタイプスカルプチャーキー配置になっている
キーの深さ
キーの深さは一般のフルサイズキーボードとおおよそ同じ。キートップ部分が一般のものよりもやや小さいので、キーが深いキーボードに見える



■ 買い込み済みな俺

 てなわけで、使用感、サイズ、キーレイアウト等々、全体的にSpaceSaverが気に入ったので、今後の俺のキーボードはコレだゼ!! と思って、予備も購入した。SpaceSaver自体、筐体もキーも堅牢なので、予備として2台買った。このくらいの使用感のキーボードなら、俺の使い方で1台が1年くらいもつと思われるので、5年分として5台……と思ったのだが、2台の追加としておいた。というのは、このキーボード、PS/2(もしくはAT)コネクタでの接続になるからだ。5年先までPS/2ポートってモンが健在とはちょっと思えない。

コネクタ
コネクタ
キーボードとPS/2ケーブルはRJ45のようなサイズのコネクタによって接続される。IBMの古いタイプのキーボードによくあったスタイルだ。コネクタ位置はキーボードの[F4]キーの上方。なお、SpaceSaverキーボードはPS/2接続タイプとAT接続タイプがある

 ところで、俺は正直なところ、こーゆーナイスなキーボードは多くのPCユーザーが“体験すべき”だと思う。率直なところ、最近ありがちなスカスカでヘニョヘニョなタッチのキーボードなんて全然まるでちっとも良かぁないと思う。IBMの10万円パソコンに付属するキーボードも、VAIOに付属するキーボードも、他各種日本製パソコンに付属するキーボードも、最近の外国製パソコンに付属するキーボードも、どれも全然なっちゃいねえ!! とまで思ったりする。そんな感じで、一度はこういう硬派な感じ(ていうか俺的にはかなりベストな感じ)のキーボードに触れといた方がいい、と思うのだ。

 が、決して多くの人にオススメできるわけではない。まず、デスクトップにおいて省スペースのためにミニキーボードを使うという方向の人にとっては、ちょっとデカめなのだ。もっと小さいキーボードなんていくらでもある。また、かなり重いので、使わない時はマシンの横の隙間に立てて置くなんて方にも向かないかもしれない。片手でキーボードを立てかけるという単純な行為を、その重さが阻むかもしれない。いや、女性なら片手じゃ持てないかもしれない。

 それから、きっと今時のオフィスユースにも向かない。なぜなら、キー押下音がうるさいのである。やかましい、というよりも、ヤッカマシイ!! という感じで周囲の人から敬遠されそうだ。同じ理由でホームユースにも向かない可能性がある。

 が、多少大きめのサイズ、重量、それからキー押下音が問題ないというなら、これはヒジョーに良いキーボードだと言えよう。ヘニョヘニョで腑抜けなキーボードしか触ったことのない人なら、きっとこのSpaceSaverで「わぁボクってこんなにスムーズにキー入力できる人だったんだぁ!!」と驚くはずである。


(スタパ齋藤)
2000/03/21


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