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ふるさと納税、12月の駆け込みのオススメは?

2021年も残り1カ月。「ふるさと納税」の申込みも1年区切りなので、2021年分は12月31日で受付終了となります。年内であればいつでも申込みができるふるさと納税ですが、12月に駆け込みでする人も多いのではないでしょうか。

しかし12月に申し込むと、同じように駆け込みでふるさと納税をする人たちが多いので発送が遅れるほか、一気に申し込んで1カ月後に返礼品が大量に届いて冷凍庫に入り切らない、といったこともあります。

こうしたことが起こらないように、12月に駆け込みでふるさと納税をするときにオススメの方法を、自身もふるさと納税を駆使している消費生活アドバイザーの和田由貴さんに聞きました。

消費生活アドバイザーの和田由貴さんに、駆け込みふるさと納税のポイントを聞きました

ふるさと納税について改めて説明すると、生まれ育った故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。自治体に寄付後、確定申告をすることで寄附金額の一部が、所得税および住民税から控除されます。ふるさと納税の控除対象は、原則として寄付金から2,000円を除いた“全額”です。

自治体に寄付することで、その地域の名産品などを「返礼品」として受け取れるのがふるさと納税の大きな特徴。返礼品は「寄付額の3割以下の地場産品」といった条件はありますが、全国の名産品を楽しめ、税控除も受けられるのでお得な制度といえます。

ふるさと納税の仕組み(出典:ふるさとチョイス)

返礼品を決める時間がないときはとりあえずポイント交換

駆け込みふるさと納税をするとき、返礼品を選ぶ時間がないといったことがあると思います。そんなときに和田さんがオススメするのが「ポイントへの交換」です。

「ふるさとチョイスなどでは“ポイント制”が導入されていて、寄付によりポイントを貯めて、その後ポイントから返礼品に交換できるんです。ポイントには有効期限がありますが1~2年のものが多く年をまたいで使えます。年内に返礼品を決める必要がなく、時間があるときにゆっくり選べる点がメリットですね」

ポイント制は、導入している自治体のみで使える制度で、寄付した自治体でしか返礼品の交換はできませんが、導入自治体はかなり多いので使いやすそうです。

“ポイント制”が導入されているふるさと納税サイトもあります(出典:ふるさとチョイス)
ポイント制を導入している自治体の一部(出典:ふるさとチョイス)

ポイント制にはもう1つメリットがあり、「ポイントを繰り越して翌年分と合算できる」と和田さんは話します。

「例えば年間寄付上限額が5万円の人の場合、翌年分の寄付額と合算すれば、10万円分のポイントを保有できます。こうすると、いつもより高価な返礼品をもらうこともできるのです」

なおふるさとチョイス以外では、JTBのふるさと納税サイト「ふるぽ」もポイント制を導入していました。

JTBのふるさと納税サイト「ふるぽ」もポイント制を導入していました(出典:ふるぽ)

配送時期を分散するなら、時期が決まっているフルーツも

駆け込みふるさと納税で和田さんがオススメする返礼品の1つに「配送時期が決まっているフルーツ」があります。旬の時期が限られるフルーツは、年末に頼んでも決まった時期に届くので、返礼品を一気に申し込んでも到着時期を分散できます。

ふるさとチョイスの場合、旬の時期が夏のメロンやスイカでも「2022年先行予約」という形で今から申し込めます。発送時期は2022年7~8月なので、忘れた頃に届くお楽しみ感もあって良さそうです。

旬の時期が夏のメロンやスイカでも「2022年先行予約」という形で今から申し込めます(出典:ふるさとチョイス)

ほかにも、「ポイント制と使い方は似ていますが、駆け込みでするなら旅行券を選ぶのもオススメです。旅行券も有効期限が1年以上あるものが多いので、ある程度まとまった額を寄付できるなら旅行券を選ぶのもいいですね」と教えてもらいました。

ふるさと納税で控除される上限額は、年収や家族構成などによって変わってきます。各サイトでは上限額を確認できるシミュレーターが用意されているので、控除額の上限額を超えないよう寄付前に確認しておきましょう。

2021年分は駆け込みになってしまっても、年が明けたらすぐに2022年分のふるさと納税ができるようになります。来年は計画的にふるさと納税ができるよう、今のうちに多めに返礼品に目星を付けておくのも良さそうです。

時間がないときはとりあえず旅行券を選ぶのもオススメ(出典:ふるさとチョイス)
控除上限額を確認できるシミュレーター(出典:ふるぽ)