ニュース
NEC、部門長も現場もAI 新社内組織「コーポレートAI・Workforce部門」
2026年8月12日 12:15
NECは、部門長から社員まですべての役割をAIが担う社内組織「コーポレートAI・Workforce部門」を8月1日付で新設した。同組織ではAIが業務遂行を担当し、最終的な評価・意思決定、品質・ガバナンスの統制は人が担う。
NECはこの取り組みを、人とAIの関わり方を検証する「組織としてのAIキャピタル活用の実証」と位置づけ。人が主導するという前提はそのままに、既存業務に部分的にAIを組み込む従来のアプローチではなく、AIを前提とした企業OS、経営オペレーティングモデルへと進化させ、AIネイティブ時代の企業経営変革を進める。
「コーポレートAI・Workforce部門」では、AI部門長、AIボード(CxO機能)、AIマネージャー、AI社員の4階層で構成され、職務定義から実行・自己進化までをAI自律型で行なう。人がその品質とガバナンスを統制する組織で、国内の大手企業初の取り組みとしている。
AI部門長が組織全体の稼働状況を把握・管理し、AIボードがAI組織の状況を経営視点から評価、AIマネージャーが業務を品質・コスト等の観点から横断的に管理。AI社員は、各タスクを遂行する。
AI社員は、社内からの業務ニーズに応じてAIマネージャーが都度生成し、役割を任命。生成されたAI社員には、NECの「Code of Values」やNECグループのパーパス・行動規範・社内規定など、業務遂行の前提となる知識・判断基準として組み込み、AI社員はこの枠組みの中で業務を遂行する。また各AIは、不足スキルを自ら学習し、継続的にアップデートする。
さらに、AIボードとAIマネージャーは、AIエージェントの生成・稼働・改善を一元的に管理。その活動の透明性・品質を含む最終的な評価・統制は人が担うガバナンスを確立していく。この業務を同部門へ集約・移管することで、個別部門や利用者ごとにAIエージェントが分散的に構築・運用されることを抑制し、安全かつ統制されたAI活用を推進できるという。
コーポレートAI・Workforce部門は、7月からの1カ月間の社内実証を経て正式に設立。実証では、役員会議で示す経営分析・シミュレーション・リスク予兆検知をAIが一貫して遂行することで、業務にかかる時間を約7分の1とし、人は他のより高度な業務に時間を割くことができるようになった。また、すべてのAIの活動は、デジタルツイン上に構築した「AI統合マネジメントコックピット」でリアルタイムに可視化される。
同部門では、週次のサーベイを通じて全AI社員から業務上の課題や改善提案を収集し、AIボードで審議・決議。AIは、自らのパフォーマンスを最大化するため、AI組織内で自律的に解決できる課題と、人の対応が必要な課題を切り分けて提案する。AI組織内で対応可能なものは人の手を介さず自ら改善する一方、データ・権限・ナレッジ・コンテキストなど整備が必要なものは、人にリクエストとして提示される。



