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世界初 耳をふさがない集音イヤフォン「cocoe Ear」 NTTソノリティ
2025年12月3日 17:17
NTTソノリティは、耳をふさがないオープンイヤー型の集音器「cocoe Ear(ココエイヤー)」を、12月23日からクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で展開する。価格は39,600円で、最大30%OFFの早期支援プランも用意される。
cocoeは、「聞こえ」を通じて日々の生活を豊かにするブランドとして誕生。加齢や生活環境によって生じる「聞こえづらさ」に寄り添い、誰もが自分らしく会話や音を楽しめる社会の実現を目指すという思いが込められている。
日本ではすでに1,430万人の難聴者がいると推定される一方で、補聴器保有率は15%と、欧米の50%などと比較して低い水準にとどまっている。また、日本の高齢化問題や、2050年までに25億人に達するとされる世界的な難聴人口といった社会的背景を踏まえ、NTTグループが長年培ってきた音響技術を活かしている。
「cocoe Ear」は、補聴器のような強い音の増幅を必要としないが、日常会話に不自由を感じ始めた人向けに設計された集音器。耳穴をふさがず、軽量で自然な装着感を実現したのが特徴で、左右独立型・耳かけ型・空気伝導型という世界初の構造を採用している。なお、同製品は医療機器認証を受けた補聴器ではなく、あくまで“聞こえづらさ”を感じはじめた人向けの集音器として設計されている。
本体は片耳約10g、Bluetooth 5.4、IP54相当の防塵・防水性能を備え、最大約8時間の連続使用が可能。充電ケースやネックストラップも付属し、カラーはホワイト、ベージュ、ブラックの3色。
イヤフォンと集音を両立 ハウリング・遅延の克服
ワイヤレスイヤフォン型で集音機能を持たせるうえで技術的に大きな課題となるのが、「ハウリング」と「レイテンシー(音の遅延)」。ハウリングは、マイクが、スピーカーから出力された音を再び拾うことで音の増幅が発生し、不快な高周波ノイズが発生する現象。音楽を聴きながら集音性を高める際、イヤフォンのようなスピーカーとマイクの距離が近い構造ではハウリングの抑制が難しいとされてきた。
cocoe Earはこうした課題に対し、NTTが開発した音響制御技術「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」を搭載。音漏れを抑制しながら、音の「打ち消し距離」を精密に制御することで特定の空間(耳元)にだけ音を閉じ込める仕組み。スピーカーから発した音がマイクに回り込むのを物理的に抑制する。ハウリングしすぎて「音が聞こえにくくなる」ことを防ぐためにソフトウェアでハウリングの誤作動を防ぐ対策もされている。
また、レイテンシー対策としては、音声信号処理アルゴリズムをデバイス内でリアルタイムに最適化し、約5ミリ秒(0.005秒)単位での低遅延処理を実現。音の到達タイミングが自然聴覚とズレないよう細かくチューニングされており、会話やテレビ視聴においても違和感を与えにくい構成となっている。
このようにcocoe Earはオープンイヤー型という構造上の自由度を活かしつつ、従来の集音器では困難とされた音響課題に対して、独自技術と信号処理の最適化でアプローチしている。
“聞こえ”の課題に向き合い、シンプルに
開発では50代以上のユーザー約30名へのインタビューや実証テストを重ね、使いやすさや装着感、音の自然さを追求。音を大きくしすぎず、あくまで“使いこなせる範囲で自然に聞こえる音”を意識したチューニングがなされている。
また、テレビの音が聞き取りづらいという声に応え、テレビ用トランスミッター「cocoe Link(ココエリンク)」(10,500円)も用意する。cocoe LinkはAuracastに対応する。わずらわしい設定は不要で、テレビと本機をケーブルでつなぐだけで、cocoe Earと自動接続される。複数台のcocoe Earと同時接続が可能で、家族それぞれが自分に合った音量でテレビを楽しめる。また、テレビとcocoe Linkをケーブル接続できない場合でも、cocoe Link本体のマイクで音を直接拾う機能も備える。
筆者も短時間ながらもcocoe Earを試した。cocoe Linkを使ったテレビ視聴(cocoe Linkとテレビをケーブル接続)を試したところ、周囲の環境音を拾いつつも、テレビの音声はしっかりとクリアに再生された。遅延も感じられず、音の定位やバランスも自然で、視聴中の会話にも違和感なく対応できる印象だ。
また、通常の会話においても、周囲の音を的確に集音。複数人が会話している場面でも、相手の人の声がはっきりと届いた。自分の声も拾われるため、装着直後はやや違和感を覚えたが、不快さはなく、短時間の試聴でもすぐに馴染んでいく感覚があった。さらに、オープンイヤー型イヤフォンとしての音質もクリアで、音楽や動画の視聴にも十分利用できそうだ。
専用アプリ「cocoe Connect」(iOS/Android)も展開し、スマートフォン操作に不慣れな人でも直感的に集音モードや音量調整ができるUIを採用。必要に応じて集音機能を停止することもアプリやcocoe Earの側面ボタンを通じて行なえる。
GREEN FUNDINGにおけるクラウドファンディングの実施期間は2026年2月15日まで。東京・二子玉川の蔦屋家電+や渋谷のSHIBUYA TSUTAYA SHARE LOUNGE、福岡天神 蔦屋書店 GREEN FUNDINGブースほか、ドコモショップ丸の内店(東京)、札幌店(北海道)、六本松店(福岡)で体験できる。
cocoe Earとcocoe Linkのセットは一般販売価格51,000円だが、早期支援プランを適用すると最大35%OFFの32,565円で購入でき、cocoe Ear単体も最大30%OFFの27,720円で購入できる。















