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ガーミン、軍用機能搭載「Instinct 3 Tactical」

ガーミンジャパンは、タフネスGPSウォッチのミリタリースペックモデル「Instinct 3 Tactical」シリーズを5月9日に発売する。3製品がラインナップされ、価格は87,800円~103,800円。

Instinct(インスティンクト)は、アメリカ国防総省のMILスペック(MIL-STD-810、耐熱、耐衝撃、耐水)をクリアする耐久性と、ロングバッテリーや高精度ナビゲーションなど本格的なスマートウォッチの機能を兼ね備えたシリーズ。新作のベースになるInstinct 3シリーズは2025年1月から展開されており、進化したソーラー充電やAMOLEDディスプレイなども特徴になっている。

Instinct 3 Tacticalは、高い信頼が寄せられるタクティカル機能(軍用機能)を追加搭載し、AMOLED搭載が1機種、ソーラー充電対応が2機種の、合計3機種で展開される。

いずれもメタル強化ベゼルを備え、四隅をボルトで留めるリニューアルされたデザインを採用。防水性能は100m防水。ディスプレイ表面ガラスは、Dual PowerにPower Glass、AMOLEDには化学強化レンズが搭載され、ケースには繊維強化ポリマーを採用することで、耐熱性や耐衝撃性を備えている。本体カラーはタクティカルブラックのみ。

Instinct 3 Tactical AMOLED

「Instinct 3 Tactical AMOLED」(ケース径50mm)は、高輝度とコントラストで見やすさを追求したAMOLEDディスプレイを搭載。視認性を優先するアウトドアやタウンユースにもおすすめとしている。バッテリー駆動時間はスマートウォッチモードで約24日間、GPSモードで約40時間の長時間駆動が可能。

Instinct 3 Tactical AMOLED、103,800円

Instinctシリーズの特徴である2画面表示は、単一ディスプレイ内で円形デジタルフィールドとして表示するデザインにリニューアルされ、表示領域が拡大している。

ディスプレイは1.3型、416×416ピクセル。メモリは4GB。本体サイズはケース径が50mm、厚さが14.4mm。重量は59g。価格は103,800円。

Instinct 3 Dual Power Tactical

「Instinct 3 Dual Power Tactical」はソーラー充電機能を備え、ケース径は50mmと45mmの2種類をラインナップする。

Instinct 3 Dual Power Tactical。45mm(左)は87,800円、50mm(右)は95,800円

Garminの新しい第3世代ソーラー充電技術を採用。充電効率・吸収率が大幅に向上し、50mmモデルの場合、GPSモードでは、バッテリーの約60時間駆動に加え、ソーラー充電(5万ルクス環境下)で約200時間の駆動が可能になり、超長時間のバッテリー性能を実現した。

ソーラー充電パネルの進化に加え、モノクロMIPディスプレイも反射と透過のコントラスト比が改善され、視認性も大幅に向上している。

ケース径50mmのモデルのディスプレイは27×27mm、176×176ピクセルのMIPモノクロ液晶。本体の厚さは14.4mmで、重量は58g。価格は95,800円。

ケース径45mmのモデルのディスプレイは23×23mm、176×176ピクセルのMIPモノクロ液晶。本体の厚さは14.9mm、重量は52g。価格は87,800円

充実のタクティカル機能

タクティカル機能として、GPSオフや無線オフで作戦遂行時の情報漏洩を防止する「ステルスモード」を搭載。ほかにも、高度計算や降下ルートのナビゲーションで降下作戦を支援する「ジャンプマスター」、バックライト輝度を低下させ暗視ゴーグルごしに見やすくする「ナイトビジョンモード」、敵勢力に捕縛された際にワンタッチで時計内データを全消去しオールリセットできる「キルスイッチ」を搭載している。

NATOでも採用の高精度グリッドコード「MGRS」に対応。緯度経度と同時表示で、現在地を正確に把握できる。

有料で追加できる弾道計算機能も搭載。長距離射撃の照準合わせを支援する「Applied Ballistics」に対応しており、射程距離、風情報、環境圧力、気温、銃口速度など銃の情報を入力すると、仰角、風速のオフセットが計算される。

LEDフラッシュライト搭載やGPS精度の向上

全モデルがLEDフラッシュライトを搭載。調整可能な白色と、暗視ゴーグル仕様の緑色に切り替え可能。SOS信号のパターン点滅など多彩な機能を備える。タクティカルシーンだけでなく夜間のアクティビティにも役立つとしている。ナイトビジョンモードでは白色は無効になり、緑色のライトが調光可能になる。

AMOLEDモデルの表示。左からウォッチフェイス、ステルスモード、デュアルポジションフォーマット、LEDフラッシュライト、ラッキングアクティビティ

いずれもGNSSマルチバンドに対応、L1信号・L5信号の2周波数帯を受信でき、高精度な位置情報を得られる。誤信号を効果的に識別排除することで、山間部や深い峡谷、ビルの谷間などでも高い精度を発揮するという。Garmin独自のSatIQテクノロジーにより、その場の環境に合わせて最適な衛星システムと周波数モードを判断、測位の速度と精度を向上させ、バッテリー寿命の延長に貢献する。

対応アクティビティの種類が大幅に増加され、MTB、サーフィン、釣り、登山、スキー、スノーボード、屋内クライミング、クロスカントリースキー、バーチャルランニング、ヨガ、ゴルフ、HIIT(高強度インターバルトレーニング)など、アウトドア/インドアの注目のスポーツを含む80種類以上に対応している。

新たに荷物重量を加味したランニングアクティビティ「ラッキングアクティビティ」が追加されている。ミリタリートレーニングや、登山や山岳トレッキングのトレーニングに必須のバックパック・トレーニング時に役立つ機能になっている。

このほか、高度計、気圧計、電子コンパスに対応するABCセンサーを搭載。往路と同じルートで戻る高精度ナビゲーションも利用できる。

健康管理機能では睡眠スコアやBody Battery、ストレスレベル、血中酸素トラッキング機能などを測定可能。事故・転倒検出機能、スマートフォンと連携した通知機能、Suica対応のキャッシュレス決済機能を搭載している。

共通スペックとして、無線通信機能はBluetooth、ANT+をサポート。充電ケーブルでUSB接続にも対応。衛星測位はGPS/GLONASS/GALILEO/みちびき(補完信号)。搭載センサーは光学式心拍計、電子コンパス、気圧高度計、加速度計、温度計。メモリはAMOLEDが4GB、Dual Powerが128MB。

バッテリー駆動時時間