ニュース

ドコモ新料金プラン 月550円からの「irumo」・5Gギガホ後継「eximo」

NTTドコモは、新たな料金プラン戦略を発表。新たに小容量の「irumo(イルモ)」と大容量の「eximo(エクシモ)」を発表した。(UQ mobileやLINEMOのような)「サブブランド」ではなく、新料金プランとして展開し、ahamo、irumo、eximoを展開していく。

月額550円からのirumo

irumoは0.5GBで月550円など4つのデータプランを用意した低価格プランで、7月1日から提供を開始する。

利用状況に合わせて、月間利用可能データ量を「0.5GB」「3GB」「6GB」「9GB」から選択可能。月額料金は、0.5GBは550円、3GBは2,167円、6GBが2,827円、9GBが3,377円。

dカード割引やドコモ光セット割引などと組み合わせることで、各550円、880円、1,540円、2,090円となる。国内通話料は、22円/30秒、SMS通信料は3.3円/回。

「irumo」の由来は、「あなたにiru(要る、必要とされる)」「あなたのそばにiru(いる)」ドコモを表現したもの。

「ドコモがサポートする安いプランを出して欲しい」という声に応えた新たなプランとして、irumoを展開。スマホ料金を安くしたい人や通信が少ないシニアなどに訴求していく。価格は安く、「ドコモのサポート」を望む人をターゲットにする。

ドコモショップでのirumo設定サポートは原則有料で、初期設定サポートのOSアカウント設定、バックアップ、生体認証設定などは各1,100円/回。

なお、irumoの提供開始にあわせ、「OCNモバイルONE」の取り扱いは6月26日で終了する。

ギガホに変わる「eximo」

eximoは、「5Gギガホ プレミア」「5Gギガホ」などに変わる新たな料金プランで、月間のデータ利用量に応じて三段階に月額料金が変わる。

月額料金は、1GBまでは4,565円、3GBまでは5,665円、3GB超は7,315円。

みんなドコモ割(3回線以上)で1,100円、dカードお支払割/ビジネスメンバーズ割で187円、ドコモ光セット割/home 5Gセット割で1,100円割引を組み合わせることで、1GBまで2,178円、3GBまで3,278円、3GB超で4,928円となる。

「ファミリー割引」や店頭サポートに加え、「爆アゲ セレクション」などのドコモサービスを多く使う人向けのプランと位置づける。

国内通話料は、22円/30秒(家族間無料)、SMS通信料は3.3円/回。かけ放題オプションは月額1,980円、5分間無料オプションは880円。

またahamoユーザー向けに、新たな光回線サービス「ahamo光」なども発表。ドコモでは、irumo、ahamo、eximoを軸に、新たなサービスを展開していく。

弱点だった小容量 サポートに長ける“ドコモのプラン”で提供

今回ドコモから発表された新料金プラン「irumo」(イルモ)と「eximo」(エクシモ)は、「ドコモが提供する」点がポイントになる。

ドコモは新しい料金プランの開発にあたり、ユーザーの声や要望を改めて調査。特に業界で競争が激しくなっている小容量のプランについては、「小容量プランをドコモから出してほしい」「ドコモのサービスとしてドコモショップでサポートしてほしい」という声が多かったという。

また、スマートフォンのユーザーの約半数は毎月3GB未満のデータ消費量に収まっているという傾向や、小容量のプランを求めるユーザーが(MNPなどで)ドコモから離れていく傾向も判明していたことから、他社のようなサブブランドではなく“ドコモの料金プラン”として、ドコモショップでしっかりとしたサポートが受けられるという内容込みで設計された。

「OCNモバイルONE」は新規受付終了、受け皿をirumoで用意

「irumo」は小容量から対応し、データ通信量の多さよりも価格を重視する人向けの料金プラン。0.5GB、3GB、6GB、9GBという4種類が用意される。irumo専用サイトを立ち上げ、ITリテラシーの高いユーザーが利用しやすくする一方、店頭などではシニアユーザーを含めて、データ通信量よりも価格を重視するユーザーをターゲットにするというプランになる。

ドコモがオススメするのは3GBのプランで、各種の割引を含めると月額880円になる。6月20日開催の発表会でも、プレゼンテーションでは3GBのプランが大々的に紹介されていた。

「irumo」のうち最も安い0.5GBで月額550円のプランは、つながるネットワークはLTE(4G)のみで速度は最大3Mbpsなど制約が多く、「irumo」全体の中では特殊な位置付けになる。これは、新規受付が終了する「OCNモバイルONE」の受け皿となれるよう、MVNOの500円プランのような内容を目指したため。ドコモによるサポートを提供しながら低い価格を実現するため、サービス内容に大胆な取捨選択が行なわれた形になっている。なお、0.5GBプランの接続するネットワークが4Gのみという点は、今後5Gに対応することが検討されている。

NTTコミュニケーションズから引き継ぐ形でNTTレゾナントが提供していた「OCNモバイルONE」は、NTTレゾナントがドコモに吸収され会社として消滅するため、サービスの新規受付が6月26日で終了する。これまで「OCNモバイルONE」が使う回線は、NTTドコモ→NTTコミュニケーションズ→NTTレゾナントという“再卸”の回線になっていたが、NTTレゾナントがNTTドコモに吸収されることで卸先がNTTドコモになる(卸した回線が戻ってくる)ため、この形態で続けることは好ましくないと判断、MVNOサービス「OCNモバイルONE」の新規受付は終了する。

「OCNモバイルONE」の既存ユーザー向けのサービスは継続される。irumoなどへの移行の案内は行なわれるが、強制的な移行は行なわれない見込み。なお、NTTレゾナントが手掛けていたOCN光やECサイトなどほかのサービスもドコモにより継続されるとしている。