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顔認証でポイントがたまる 日立とパナが生体認証で協業

日立製作所とパナソニック コネクトは、生体認証のグローバルな展開・加速に向けた協業を開始した。生体情報を暗号化する日立の特許技術を活用した公開型生体認証基盤PBI(Public Biometric Infrastructure)とパナソニック コネクトの顔認証技術を融合し、安心・安全かつ快適な生体認証を追求した新サービスを創出する。

今後、両社は、連携のための技術検討と検証を進め、暮らしやビジネスといったさまざまな分野での社会実装に向け、ユースケースの開発と実証に協働で取り組む方針。その第一弾として、トラベルを例とした実証を、今春より実施予定。全国規模で展開する小売店舗において、顔認証を用いた「手ぶらスタンプラリー」の実証を行ない、来店時に顔認証でポイントが貯まるキャンペーンをスタートする。

日立のPBIは、ICカードや暗証番号、二次元バーコードなどに比べ、紛失や不正授受など第三者による不正利用を低減できる認証・暗号化技術。また、パナソニック コネクトの顔認証は顔画像の登録が簡単で、ハンズフリーで快適に利用できるのが特徴。これらを融合することで安心・安全かつ快適な顔認証を実現するための技術検討と検証を行なう。

具体的には、パナソニック コネクトの顔認証によって得られた顔の特徴を抽出し、日立のPBIをもとに顔情報を復元できない形に変換、保管・照合するという一連の流れを開発・実装していく。

日立は協業を通じ、「生体認証統合基盤サービス」の認証モーダルの一つとしてパナソニック コネクトの顔認証をサポート。スマートフォンなどのWebブラウザからのアクセスによる、より容易な登録、快適な顔認証を提供していく。

同じくパナソニック コネクトは、「顔認証ソリューション」の一つとして、日立の「生体認証統合基盤サービス」上で実施する、復元不可能な暗号化方式での顔情報の管理をサポート。ICカードなどの紛失や他人への受け渡しなど第三者による不正利用対策、機密情報を扱うスペースや情報そのものの管理対策などの場面で、これまで生体認証を検討していた業界や組織への導入を進められるようにする。