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ハウス、冷凍幼児食・保育園への惣菜自販機で新会社

ハウス食品グループ本社は、グループ内新規事業の実証を行なう「パッチワークキルト株式会社」を設立。冷凍幼児食のEC販売「Kidslation(キッズレーション)」、保育園設置自動販売機での惣菜販売「タスミィ」の、2つの事業を開始する。

両事業とも、幼児を持つ世帯の食の悩み・課題の解決を目的とし、ハウス食品グループの既存事業とは異なる新たな仕組みを用いて製造・販売を行なう。消費者に直接販売しながら、事業の提供価値を検証するため、新会社としてパッチワークキルト株式会社を設立した。パッチワークキルトでは、グループ内新規事業の実証の受託(事業の遂行と検証)を行なう。

第1号プロジェクトがKidslationで1月30日販売開始、第2号プロジェクトがタスミィで4月3日販売開始。

冷凍幼児食のEC事業「Kidslation」

Kidslationは、幼児食期に特化し、栄養バランスに配慮した冷凍食品を開発して、ECサイトにてサブスクリプション型で販売する事業。離乳食期(生後6カ月~1歳半)向けの即食離乳食の市場は多くの商品が存在する一方で、幼児食期(1歳半~6歳)向けはほとんどないという課題解決に向けて取り組む。

現状、多くの家庭では子ども向けの食事について、手料理で準備をする手間、大人向けの冷凍食品や惣菜を与えていることへの罪悪感、保育園だとよく食べるのに家では食べてくれない、といった悩みなどを抱えているという。

Kidslationでは、保育園の管理栄養士が監修した子どもが好む保育園給食ベースであることを特徴としており、また全ての商品に野菜が5種類以上含まれ、食べやすい固さ・大きさに調整している。

製品は冷凍庫にかさばらず収納できる薄型パウチで、レンジ調理なので忙しい時にもすぐに出せる。サブスクリプション型であることから定期的に届き、困ったときにすぐ使えるというメリットもある。解約・スキップにも対応。

メニューは全12種類(150g/1袋)で、主なメニューとして「トマトを効かせたハッシュドビーフ」「骨取りさわらのクリーム煮」「ふんわり卵の親子煮」「保育園で大人気の鯖カレー」などがある。

トマトを効かせたハッシュドビーフ
骨取りさわらのクリーム煮
ふんわり卵の親子煮
保育園で大人気の鯖カレー

8食分を3週間ごと配送で、価格は4,784円(別途送料880円)。「初回限定モニター6食セット」として1,980円(別途送料880円)を用意する。初回価格は1食あたり330円、2回目以降は1食あたり598円。

事業名のKidslationは、Kids(子ども)+relation(つながり)の造語で、子どもとの密接な関係を築く目的を表現している。

保育園設置の自動販売機による惣菜販売事業「タスミィ」

タスミィは、保育園で働く管理栄養士が監修した「パウチ入り惣菜」を、保育園に設置した自動販売機で販売する事業。タスミィの事業推進者である石井英貴氏が、妻の第二子妊娠時に120日間のワンオペ生活を送っている際、仕事・育児・家事とあまりの忙しさに、一子が通う保育園のお迎え時、園長先生に「保育園の給食を売って欲しい!」とお願いしたができないことを知り、同事業を起案した。

タスミィ事業推進者 石井英貴氏

自動販売機で販売するのは電子レンジ対応パウチ入り製品。価格は1袋あたり400円。1袋に大人1人前と子ども1人前の分量(約240g)が入っており、大人と子どもが一緒に食べられる。調理方法は、パウチのまま電子レンジで1分強温める。

メニュー数は10種類展開で、毎月10種類中5種類が別メニューに入れ替わる。主なメニューは「ごろごろ野菜のキーマカレー」「トマトの煮込みハンバーグ」「彩り野菜とひき肉のガパオ風」など。

事業名のタスミィには、+me(私を足して)という意味と、頑張るお母さんお父さんの「助け」になりたいという願いが込められている。

設置予定場所は、千葉県野田市、印西市、流山市の保育園10カ所。