ニュース

賃貸物件の宅配ボックス設置が増加。コロナ禍の新築は約9割

置き配バッグの「OKIPPA」を提供するYperは、東京23区の宅配ボックス付き賃貸物件を調査し、2018年8月の前回調査を踏まえた「コロナ前後での賃貸物件宅配ボックス設置率比較」を公表した。宅配ボックスの設置率は全体的に増加傾向にあり、特に家賃10万円以上の物件や築3年以内の物件で増加幅が大きかった。

調査は、不動産情報サイトの「CHINTAIネット」に2021年9月24日時点で掲載されている情報をもとに、築年数30年以内の東京23区内の賃貸マンション・アパートを対象に行なわれた。

前回調査で、築1年以内の物件の宅配ボックスの設置率は71.69%だったのに対し、今回は同じ条件で87.64%まで増加した。築3年以内でも67.02%から84.31%と大きく伸びており、同社は、「コロナ禍で竣工した物件のほとんどに宅配ボックスが設置されている」としている。

宅配ボックス設置率(築年数別)

築年数を範囲で見ると、築年数3年以内の物件では20ポイント近く、築20年以上の物件でも宅配ボックス設置率の増加傾向が見られる。

宅配ボックス設置率(詳細築年数別)

同社は、家賃別の設置率比較も行なっており、こちらは前回調査は2018年10月に行なわれた。家賃別に見ると、家賃10万円以上の物件で宅配ボックス設置率が10ポイント以上増加した。

宅配ボックス設置率(家賃別)

また、家賃を価格帯に区切って比較すると、家賃10万円~14万円の物件で宅配ボックスの設置率が20ポイント以上増加した。16万円以上の物件では、前回調査の時点で設置率は7割を超えていたが、コロナ後の調査では8割を超えており、「宅配ボックスがほぼ標準設備となっていることがうかがえる」とする。

宅配ボックス設置率(家賃価格帯別)

同社は、EC利用の増加などを背景に今後も宅配ボックスの増加が見込まれるとしながら、家賃10万円以下の物件や築年数が5年以上の物件では依然として設置率は50%程度にとどまっており、置き配の利用や簡易宅配ボックスの利用が望まれるとコメントしている。