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孤独な資産運用をロボット+担当者で解決、フィデリティ証券

フィデリティ証券は、ロボットアドバイザーと担当者のアドバイスを組み合わせた個人向けの資産運用サービス「ザ・ハイブリッド」の提供を開始した。最低契約金額はアドバイス担当者付きコースが300万円、アドバイス担当者が付かないネット完結コースが1万円。手数料(参考値)は、アドバイス担当者付きコースが預かり資産の年率1.52~1.58%、ネット完結コースが0.97~1.03%。

投資信託を対象に、投資一任契約を結ぶ“おまかせ投資”の個人向けサービス。ロボットアドバイザー(ロボアド)による質問や提案に、人による相談や運用を組み合わせたのが特徴。アドバイス担当者付きコースでは、担当者と老後の計画といったライフプランの相談・診断を行ないながら、ロボアドの設問に回答、資産運用の目標やゴールを設定し、バランス型や積極型など7種類から運用モデルのポートフォリオを選ぶ。担当者によるフォローアップ相談も3カ月に1回行なわれ、長期に渡って資産形成のアドバイスが提供される。

フィデリティ証券は投資助言業者の資格を2020年11月に取得。担当者によるアドバイスは投資顧問契約に基づいて投資信託を対象に行なわれるもので、それにかかる手数料を明確化した。担当者によるアドバイスが不要になったと感じたら、ネット完結コースに変更することもできる。ネット完結コースでも質問・疑問はコールセンターに問い合わせることが可能。

両コースに共通するのは、実際の運用には運用担当者が携わること。7種類のポートフォリオはそれぞれグローバル株式、ハイイールド債券などさまざまななものが組み合わされ、年1回の見直し(リバランス)のほか、毎月をめどにリバランスも実施され超過収益の獲得を目指す。運用チームは資産運用会社のファンドを通じて投資を行ない、資産運用会社にはピムコ、ゴールドマン・サックス、ブラックロック、アムンディなど著名な資産運用会社が関わる。

ロボアドは英国やドイツなど欧州を中心に展開している仕組みを日本向けに改良、アドバイス担当者のサービスは米国で提供しているサービスを日本向けに改良したもので、世界基準の「ロボ+ヒト」のサービスとしてザ・ハイブリッドを開発した。同社は、資産運用に自信が持てない割合が約8割にも上るとした上で、資産運用について周囲や専門家に相談できず“ワンオペ”になっている問題を解決するものとして、今回のサービスを提案していく。