トピック

キングジム「災害備蓄セットII」の五目ごはんは、意外と美味だった

防災備蓄グッズのセットといえば、リュックなどのバッグに入っているイメージを持っている人も多いのではないだろうか。ところがオフィス用品でおなじみのキングジムの防災グッズはひと味違い、オフィスの棚や引き出しでの保管のしやすさをうたっている。ではその中身や非常食の味はどうなのか? 購入して確かめてみた。

キングジムで取り扱う災害対策セットのラインアップは、「災害備蓄セットII」(4,800円)、「災害帰宅セットII」(4,000円)、「災害備蓄セット ミニ」(2,000円)、「災害ヘルメットセット」(8,000円)、「災害トイレセット」(4,500円)。

いずれも箱に入ったタイプで、ミニ以外はA4サイズに近い約222×313×68mmというところに、オフィス用品メーカーらしさを感じる。なおミニは、約156×222×68mmと、A5相当のサイズ。

A4のコピー用紙500枚入りとほぼ同じサイズで、少し厚みがある

「書棚や引き出しに収納しやすく、個人で管理しやすい」としている点もらしさだとは思うが、地震の際に棚から崩れ落ちたファイルや本などに埋もれてしまったり、倒れた棚の下敷きになってしまう可能性もあるので、保管場所には注意する必要があるだろう。

たしかに書棚への収納するとちょうど良い

今回購入したのは、避難先での滞在を支援する1日分のセットとして販売している災害備蓄セットII。セット内容は、保存水(500ml)×2、ポケットティッシュ×2、クッキー(3本入)×1、レトルトご飯×2、非常用簡易トイレ(汚物収納袋十抗菌性凝固剤)×5。重さは約2,060g。

1日分としては、水とティッシュに不足を感じなくもないが、セットとしてのパッケージの大きさや重さなどを考えると致し方ないところか。すべてを1つのセットに頼るのではなく、不足を感じたら別途用意しよう。

さて、この中で気になるのは、やはり非常食のクオリティ。中でもクッキーの味はなんとなく想像がつくので、まずは気になるご飯ものから食べてみた。

ご飯ものは「五目ごはん」と「わかめごはん」の2種類。“おかゆ”ではなく、“ごはん”としているところもポイントと感じつつ、今回は米にどれだけ味が染みているかも興味が湧く、五目ごはんをいただく。

五目ごはんは、230g、306kcalと十分なボリューム。非常時でもお腹いっぱい食べたいと思わなければ、何人かで分けても良い量だ。また、スプーンが付属しているのはありがたい。ちなみにわかめごはんは量は同じながら、カロリーは116kcalと結構差がある。

開封して器に入れてみると、見た目は炊き立てのふわっとした五目ごはんとはいかず、水っぽい印象で、なんとなくおかゆっぽさを感じる。その辺はレトルトなので、過度な期待は禁物。問題は味である。

スプーンに載せて口に運ぶと、水っぽさは感じず、モチモチした食感で意外とおいしい。むしろ食べたことのない五目ごはんの味わいで好印象だ。非常時だったらこれで我慢するしかないか、という印象はなく、むしろ通常時ですら普通に食べ進められるおいしさだった。

米や具材にはしっかり味が染みている。具材は小さいながら、特にしいたけを噛んだ瞬間にはうまみがジュワッと染み出した。

非常食としては邪道とわかっているものの、試しにレンジで温めてみたが、モチモチ感がなくなり、おかゆっぽさが強くなる。むしろ温めずに食べたほうがおいしいような気もするので、温められる環境の場合、飽きてきたら食感を変えるために温める、というのが正解かもしれない。

続いて想像できるゆえ敬遠したクッキー。カロリーは3本で310kcal。食べてみると、やはり想像の範囲は超えずに、いわゆるカロリーメイト的な味わい。逆に言えば“外さない”味だ。

まずいわけではないのだが、見た目が味気なく、非常時だと見ているだけで気が滅入るようにも思えたので、自宅にあったチョコを添えてみた。するとおやつっぽい雰囲気になり、食べる際も一緒に食べると飽きが来ない。ただ非常食だけを食べるのではなく、手元に一緒に食べられそうなものがあれば、あわせてみると良いだろう。

非常食の食レポをしたのみなのだが、一応結論じみたお話しを。

非常時に初めて食べるものであれば、クッキーにチョコを添えて気分を変えてみると考える余裕はないだろう。レンチンしない方が良いということも、事前に試しておかないとわからない。このような、ちょっとしたリハをしておくことが、物の備えとは別の、行動の備えにつながり、非常時にもうまく気分転換ができるかもしれない。

非常食は非常時だけに食べるものと思わず、通常時に食べてみて、意外とおいしいことを知り、またどんな工夫をすればおいしく食べられるかなどを考えておくと良いだろう。