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次世代舗装路や雨水循環建物など技術実証施設「たむラボ」 大成建設

大成建設と大成ロテックは、福島県田村市に整備した「大成建設グループ次世代技術実証センター/田村『T-FIELD/TAMURA』(たむラボ)」の本格運用を開始した。

施設は、雨水を活用した水循環の自立化、生物多様性の保全・再生、次世代舗装技術の早期実用化など将来の自然共生社会と道路インフラに関わる社会課題の解決を目指す実証拠点。社会実装を前提に技術を検証・評価する“実証フィールド”として構築されている。

フィールドは、自然共生型管理棟「ゼロウォータービル(ZWB)」、ネイチャーフィールド、舗装のテストコースの3つで構成される。

「自然共生型管理棟」は、水道水に依存せず雨水による水循環の自立化を目指し、地域産木材を活用した実証建物。管理棟は、建築そのものを環境システムの一部として捉え、自然共生の考え方を実装している。水道水をバックアップ用途に限定し、建物単位で雨水を浄化して循環利用するゼロウォータービル(ZWB)により、水循環の自立化を図る。300m2の屋根から集水した雨水を最大容量30トンの貯留槽に蓄えて利用し、30人/日の来訪者に対応できる。

さらに、地元の田村市産スギ製材を用いた大スパン木架構を採用し、地域資源の活用にも取り組んだ。平常時の環境負荷低減と、災害時の水利用継続を両立する建築システムとして、今後は公共施設や一般ビルへの展開を見据えた社会実装を目指す。

「舗装のテストコース」の内側と外周部の造成地には、地域由来の種子を使った「ネイチャーフィールド」を配置。約70,000m2の敷地に、早期樹林化を目指す自然の森(外周部の約19,000m2)と半自然草原・湿地(舗装のテストコース内側の約51,000m2)を整備する。30年間の長期間にわたり、生態系・種・遺伝子の3つのレベルに配慮した自然再生を実証していく。

「舗装のテストコース」は、次世代の舗装技術を創出する最先端の実証フィールドとして、民間施設では国内初となる実寸大舗装の耐久性を評価する実証実験走路。5台の大型トレーラーによる昼夜連続の自動運転走行により、実際の道路舗装の設計年数に相当する耐久性評価期間を3分の1程度に短縮する疲労促進実験が可能。

これにより、ひび割れやわだち掘れなどの損傷が発生しにくく、CO2削減や資源リサイクルも可能な次世代舗装技術の社会実装を早期に実現する。

テストコースは1周909mの楕円形で、直線区間100m×2区間、有効幅員3.8mを確保。現在は18区画に分けられ、各区画に異なる舗装材料・構造を配置している。低炭素アスファルト舗装や高耐久アスファルト舗装、一般的な舗装などの各技術を同一条件で比較・評価でき、耐久性・維持管理性の検証を進める。また、車両の電動化に伴い必要となる「無線給電舗装(舗装から非接触で電動化車両へ電力を供給できる舗装)」も敷設し、検証を開始している。