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ソニーFGとコクヨ、「コンディショニングチェア」開発 “状態”をつくる

プロトタイプ「(仮称)コンディショニングチェア」使用シーンのイメージCG

ソニーフィナンシャルグループは、ソニーのハプティクス技術(触覚提示技術)を活用したパフォーマンス・コンディショニングサービス「NOUS ARE(ノウスアレ)」の開発、検証を進めている。その一環として、コクヨと共同で「(仮称)コンディショニングチェア」のプロトタイプを開発し、8月から両社でオフィス領域での検証を行なう。

ソニーフィナンシャルグループでは金融サービスのほか、人がより良い状態で挑戦し続けられる環境づくりを支援する非金融領域での価値創出に取り組んでいる。その一つとしてノウスアレの開発を進めている。アスリート、アーティスト領域で「本番前の状態設計」を検証を行なっているほか、オフィス領域での取り組みを開始する。

ノウスアレとは

ノウスアレは、「その時の自分に必要な状態を、自ら選び、切り替える」という発想から生まれた本番前のパフォーマンス・コンディショニングサービス。気持ちや活力を高めて本番へ向かうための「RISE」モード、緊張や高ぶりを落ち着かせて冷静に本番へ向かうための「COOL」モード、気持ちを適度に高めながら落ち着いて目の前のことへ向かうための「FLOW」モードの3つから選択でき、その時の自分に必要な状態への切り替えをサポートする。

スポーツの試合、ライブや舞台、商談などの本番で実力を発揮できるかどうかは、積み重ねてきた技術や経験に加え、その直前の「状態」にも大きく左右されることに着目。「本番前に、自分の状態をどうつくるか」が重要との考えに基づいている。

「状態づくり」はこれまで多くの場合、ルーティンに委ねられてきた。また、力を発揮しやすい状態は、人によっても、場面によっても異なり、加えて単にリラックスすればよいわけでも、気持ちを高めればよいわけでもない。そこで、本番へ向かうための「状態づくり」をサポートするノウスアレを開発した。

ハプティクスと呼ばれる「触覚提示技術」は、振動で“触覚”を人工的に作り出し、疑似的に再現する技術。ノウスアレは、ソニーが長年培ってきたハプティクス技術を基に、東京大学大学院 情報理工学系研究科(次世代知能科学研究センター) 大黒達也准教授の技術指導と、ソニー内での研究活動を通じて開発を進めてきた、“音に深く没入する体験を触覚から生み出す独自のハプティクス技術”を核としている。

ノウスアレ対応の椅子型ハードウェアには、アクチュエーターと、体験空間に合わせて設計された専用スピーカーが搭載されている。音楽に連動したハプティクスを身体で感じることで、耳で聴くだけでは得られない、音楽への深い没入体験を生み出すという。

この没入体験によって、頭の中の雑念や本番前のプレッシャーから一度距離を取ることを促すとともに、音楽の持つ多様な状態変容の力を生かして、「高める」「静める」「高まりと静まりのバランスをとる」という状態への切り替えにつなげる。

アスリート・アーティスト・オフィス領域で検証

アスリート領域では、横浜DeNAベイスターズとの「パフォーマンスコンディショニングパートナー」の契約を締結。選手や球団関係者からの助言や知見を取り入れながら、「本番前の状態づくり」の実現に向け、実際の競技現場での活用可能性を検証している。アーティスト領域においても、パフォーマンス前の利用シーンを中心に有効性の検証を開始している。

オフィス領域では、コクヨと共同開発中のオフィス向けチェア型プロトタイプであるコンディショニングチェアを活用し、プレゼンテーションや商談といった働く現場に存在する「本番」のビジネスシーンにフォーカスした検証を進める。

コンディショニングチェアは、コクヨが「WORKPOD」シリーズをはじめとした商品や空間提案を通じて培ってきた知見を活かしている。サイズは925×855mm×1,500mm(幅×奥行×高さ)で、丸みを配した外形デザインを採用した。

(仮称)コンディショニングチェアのイメージCG

座面や背面にはオフィスチェアに用いられるウレタンクッション材と張地を使用。本体内側にアクチュエーターと、ブースに最適な音場を提供する専用スピーカーを実装している。

オフィスワーカーのほか、経営者や専門職など強くプレッシャーがかかる利用者層も視野に入れ、さまざまなワークシーンにおける活用可能性について検証を進める。

設置シーンのイメージCG

両社はプロトタイプを活用しながら、利用者の評価やフィードバックの収集を進め、新たなコンディショニング体験の体験価値について検討を深める。また、得られた知見をもとに商品・サービス内容のブラッシュアップを進める。

ノウスアレに関する取り組みは現時点では実用化に向けた検証フェーズにあり、必要に応じた関係当局の認可取得を前提として進めている。またソニーフィナンシャルグループでは、スポーツ施設・オフィス・スタジオなど実際の利用環境における活用可能性を検証する実証パートナーを募集している。