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名鉄・東岡崎駅直結複合施設「SWING HIGAOKA」 商業モールが4月25日開業

名古屋鉄道は、名古屋本線・東岡崎駅周辺における商業・オフィス等の複合施設を含む開発エリアの総称を、「SWING HIGAOKA(スイング ヒガオカ)」に決定した。第1弾として、駅南口直結の商業施設「SWING MALL」を4月25日に開業する。北口エリアは2027年度内着工、2029年度内竣工予定。

開発は、岡崎市が取り組む公民連携のまちづくり戦略「QURUWA戦略」と連携したもので、開発コンセプトとして「SWING HIGAOKA」を掲げていた。これを開発エリアの総称に採用した。「SWING」は岡崎市が「ジャズの街」として知られていることに由来。東岡崎駅周辺は地域の人に「ヒガオカ」と呼ばれていることから、これら2つを組み合わせている。

ロゴでは、ウェーブした「SWING」の文字により、南北施設の開業によって生み出されるリズム(人の流れ)を表現している。

4月25日に開業するSWING MALLのコンセプトは「Swing-by Higaoka Life」。ロゴでは、「A」にある波線でエリアの特徴である丘陵地帯を表現し、色彩のオレンジにより明るくエネルギーに満ち溢れる様子、親しみやすさを表している。

SWING MALLは地上3階建てで、延床面積は約3,000m2。食物販、物販、飲食、サービス等の17テナント(うちATMが3行)が出店する。所在地は岡崎市明大寺町字耳取14-5。

施設として、食を通した新たなチャレンジを生むコミュニティキッチン「ひがおか食堂」を3階に設置。「いつか自分の料理でチャレンジしたい」「自分のお店を駅近くでトライしてみたい」等、地域で出店チャレンジしたい人、および応援する人が集う場とする。飲食店営業許可を取得したキッチンで岡崎の新たな活気の創出を目指す。月1回から利用可能で、出店料は1回につき1万円台から。店舗面積は68.08m2、客席数は26席。

また、電車の音、花火の音、水の音など、地域の特徴的な7種類の環境音をサウンドロゴとして仕上げ、館内放送に合わせて流す。「古くからまちに存在する音、普段意識せずに聞き逃してしまっている音に、まちをスイングさせるエネルギーがあることを再発見して未来のまちづくりに役立てる」という想いを表現した、ジャズの街ならではのサウンドロゴとしている。

施設の外構部分には、岡崎市で採取された片麻岩を地産材として使用している。片麻岩は、黒雲母や角閃石の濃集する黒い層と斜長石や石英の濃集する白い層とが縞状になった模様が特徴。岡崎市の額田地区には、江戸時代中期に板状の片麻岩を用いて築かれた猪垣(山にいる猪や鹿が田畑に侵入するのを防ぐ石垣)が残っていることから、地域になじみのある素材だという。

外観には、周辺環境になじむ落ち着いた色彩のデザインパネルを使用。同じトーンの3種類のデザインパネルを用いて、太陽光の加減により濃淡の違いが出る、動きのあるデザインとしている。

駅南口至近には徳川家康の産土神として有名な六所神社があることから、岡崎市と連携し、SWING MALL開業に合わせて六所神社参道につながる動線を整備。駅とSWING MALLとまちをつなげ、歩いて楽しめる空間を創出する。

北口エリアでは地上9階建て、敷地面積約6,000m2、延床面積約14,000m2の、店舗、事務所、公益施設で構成される複合施設開発が、2029年度内竣工の計画で進められる。