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義援金詐欺など災害に便乗した悪質な詐欺に注意

令和6年能登半島地震の発生を受け、消費者庁や国民生活センターは、災害に便乗した悪質商法についての注意喚起を行なった。災害に便乗した悪質な商法は発生地域だけに限らず、義援金詐欺の事例も報告されている。

工事や建築に関する相談事例では、認知症の親が工事業者に勧められるまま不要な屋根修理契約をさせられたり、台風で壊れた屋根瓦の修理見積もりを依頼したつもりが、屋根にビニールシートをかけられただけで高額な作業料金を提示された、日に3~4回訪問され、屋根の吹き替え工事契約を迫られた、など強引かつずさんな悪質商法が確認されている。

保険金を口実にした勧誘では、損害保険で経年劣化した雨どいでも無料修理ができる、3年前に起きた災害の被災地調査員を名乗る人物から、保険の請求期限が近いので、保険金請求のためのサポートをしたい等、不審な勧誘が確認されている。

寄付金、義援金については、ボランティアを名乗る女性から募金を求める不審な電話があったり、市役所の者だと名乗る人物が訪問し、義援金を求めてくるなどの事例がある。

こうした事例に対して国民生活センターでは、下記のようなアドバイスを提示している。

工事、建築

  • 修理工事等の契約は慎重にする
  • 契約を迫られても、その場では決めず、できれば複数社から見積もりを取って比較検討する
  • 契約後でも、クーリング・オフができる場合がある

「保険金」を口実にした勧誘

  • 「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約せず、加入先の保険会社や保険代理店に相談する
  • 経年劣化による損傷と知りながら、自然災害などの事故による損傷と申請するなど、うその理由で保険金を請求しない

寄付金、義援金

  • 不審な電話はすぐに切り、来訪の申し出があっても断る
  • 金銭を要求されても、決して支払わない
  • 公的機関が、電話等で義援金を求めることはない
  • 寄付をする際は、募っている団体等の活動状況や使途をよく確認する

国民生活センターでは、こうしたトラブルに巻き込まれた場合は、消費生活センター等(消費者ホットライン188)や、警察(全国共通の短縮ダイヤル「#9110」、最寄りの警察本部・警察署の悪質商法担当係)へ相談するよう呼びかけている。