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博多駅前の明治公園に「5つの広場」と「立体回廊」 再開発と連動

福岡市は、博多駅前に位置する明治公園整備・管理運営事業について、優先交渉権者を東京建物を代表とするグループに決定した。'24年度から工事着工、'25年春から順次供用開始予定で、「5つの広場」と「立体回廊」を整備するほか、「博多コネクティッド」など福岡市の施策と連動した施設整備と管理運営を行なう計画。

福岡市管理の公園としては初めてとなる、Park-PFIを活用し、公園整備と20年間にわたる管理運営を行なう事業。東京建物のほか、梓設計、旭工務店、木下緑化建設、ランドスケープむらが参画する。

明治公園は1965年に開園した都市公園。2008年より博多駅周辺地区における浸水対策工事や地下送電管路推進工事、博多駅前広場地下車路建設工事により占用が継続していたが、2011年より明治公園の再整備に着手し、2015年に一部区域の供用を開始した。その後も地下鉄七隈線延伸工事における占用が継続され、全面整備が完了していない状況。

また博多周辺エリアでは、福岡市により博多駅の活力と賑わいを周辺へつなげていくプロジェクト「博多コネクティッド」が進行している。今回の事業では、博多コネクティッドエリアかつ博多駅前に位置する明治公園を、オフィスワーカーの憩いの場とするとともに九州の陸の玄関口である博多駅前に相応しい風格のある公園とすることを目指す。

優先交渉権者に選定されたグループが掲げる事業コンセプトは「The Gateway Park “HAKATA MEIJI”」。緑化空間、立体回廊、広場の整備により新たな体験価値を提供し、周辺施設とのにぎわいの連続性を創出することを目指す。

施設配置イメージ

園路、広場等の公園施設については、全体を一体的かつ統一的に再構成、周辺環境と調和した計画とし、新たな「体験」「にぎわい」「回遊」の“Gateway”となる公園整備を行なうとしている。

「野々にわ」・「立体回廊」
換気塔周辺の修景・「街にわ」

公園内には飲食店、売店等を設置。誰もが利用しやすい施設設計、立体的かつ複合的な空間デザインにより、周辺施設と一体となったにぎわいの連続性を図る。また、上りたくなる屋外階段、居心地の良いテラス、行ってみたくなる屋上広場などの工夫による新たな体験価値の創出を目指す。

公募対象公園施設 外観
公募対象公園施設 屋上広場「空のにわ」

総合デザイン監修者として、大阪・関西万博のプロデューサーを務める建築家・藤本壮介氏を起用。平面的に広がる単調な都市の公園ではなく、立体的に人々が活動し、新たな都市の風景をつくり出せるような公園とする。

明治公園の所在地は福岡市博多区博多駅前三丁目45、公園面積は約3,572m2