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コーヒー焙煎時のCO2発生ゼロ UCCが水素焙煎発明

実験用水素焙煎機を用いた焙煎の様子

UCC上島珈琲は、焙煎時のCO2発生ゼロを実現する水素焙煎に関する発明について、協力企業のヒートエナジーテックと共同で特許出願したと発表した。

コーヒーの焙煎プロセスの熱源には一般的に天然ガスが使用されるが、UCCはCO2を排出しない水素を熱源とする水素焙煎機および、水素供給システムの開発・実装を進めている。これは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業の採択を受け、官民一体となって取り組んでいる事業。

コーヒー焙煎では、コーヒー特有の味覚や香りを引き出すために微妙な火力コントロールが必要。この点で水素焙煎は、従来のガス焙煎に比べ水素の取り扱いの難しさが課題のひとつとなるが、検証が進展したことから特許出願に至った。

特許の主な内容・特徴は、水素を燃料とするバーナーを搭載し、熱風発生時にCO2フリーを実現。また、都市ガスやLPGといった従来熱源と水素を任意の混合比率で使用できる。水素100%焙煎、水素と従来熱源混合焙煎のいずれにおいても、従来熱源を使用したコーヒーと同等の味覚を再現できたという。

年内には販路を限定したテスト製造・販売を開始する予定。