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楽天モバイル、繁華街でauプラチナバンド活用

KDDI、沖縄セルラーと楽天モバイルは、au4G網のローミング提供契約を見直し、新たに都市部でも活用を始めると発表した。

KDDIは、楽天モバイルの4G通信サービスの立ち上げに際し、2026年3月末を期限として、一部でau4G網をローミング提供する協定を締結している。これにより、楽天モバイルのユーザーは、楽天の4G網が構築されていないエリアについて、au網につながることで通信サービスを利用できていた。またau4G網は、電波がつながりやすいプラチナバンドと呼ばれる800MHz帯で提供されている。

新ローミング協定では、これまでローミング提供エリアに含まれていなかった、東京23区、名古屋市、大阪市を含む、「都市部の一部繁華街エリア」が新たな対象になる。

従来から都市部の地下鉄や地下街、トンネル、屋内施設、ルーラルエリアは、au4G網のローミングが活用されており、継続される。新協定ではこれに加えて、従来は楽天モバイルのみでエリア構築を行なっていた地上の繁華街についても、au4G網のプラチナバンドも活用していく形になる。

見直しによる新たなローミング協定の期間は、2023年6月から2026年9月までを予定する。なお終了の期限が当初の協定から6カ月延長されているが、両社の協議の結果であり、特別に大きな理由はないとしている。

今回の新協定により、KDDIは、急速なローミング収入の減少を緩和でき、5Gに設備投資を集中できるとしている。楽天は、短期的にみて4G網への設備投資を抑えながら、ユーザーの利便性向上やエリアカバレッジの向上を提供するとしている。

なお、楽天モバイルによれば、au網から楽天モバイル網に切り替わるハンドオーバー時に繋がりにくくなる事象が一部で確認されていたとして、新協定が始まる6月以降、スムーズにハンドオーバーできる技術的な仕組みを新たに導入する予定としている。