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紛失防止タグ「MAMORIO」、暗闇で光る「Neon」と電池交換「RE」

MAMORIOに新機種「MAMORIO Neon」と「MAMORIO RE」が登場

MAMORIOは15日、紛失防止タグ「MAMORIO」シリーズに新モデル2種を追加し、販売開始した。1つは「MAMORIO Neon」で、超高輝度塗料により暗闇の中で長時間光り続けるタイプ。もう1つは「MAMORIO RE」で、同シリーズで初めてユーザー自身の手による電池交換を可能にし、財布などに“忍ばせる”のに適したデザインとした。

「MAMORIO Neon」は数量限定販売で、価格は2,480円。「MAMORIO RE」は5個セットのみが用意され、通常価格12,400円のところ、当初は数量限定のキャンペーン価格7,980円で販売される。いずれも同社の公式オンラインストアで購入でき、「MAMORIO RE」は他のECサイトでの販売も予定している。

YouTube上でオンライン発表会を開催し、MAMORIO 取締役COOの泉水亮介氏が新製品を紹介した

LEDの46倍の明るさで光る「MAMORIO Neon」

既存モデルの「MAMORIO」と「MAMORIO FUDA」

「MAMORIO Neon」と「MAMORIO RE」は、既存のタグ型の「MAMORIO」とシール型の「MAMORIO FUDA」に、新たにラインアップとして加わる。財布、キーホルダー、その他紛失したくないアイテムに取り付けておくことで、Bluetoothで連携したスマートフォンの専用アプリ上でMAMORIOがある場所を調べたり、近くにあるかどうかなどをチェックしたりでき、紛失防止と紛失時の探索に役立てることができる。

「MAMORIO Neon」は、タグ型「MAMORIO」の派生モデルという位置付け。本体の片面に、国内のスタートアップ企業ブリッジウェルが開発した「LEDの46倍の高輝度を実現する」という超高輝度蓄光塗料が塗布されており、太陽光下にあると自動で蓄光し、暗くなると自然に発光する。暗い場所でもタグ自体や取り付けたアイテムがどこにあるかを見つけやすくする。

MAMORIO Neon
暗いところで明るく光る

一定以上の明るさの下であれば約2分間で最大限まで蓄光し、ロウソクおよそ2本分の明るさとなる2,314ミリカンデラで光る。その後、時間経過とともに減光するが、60分経過後でも83ミリカンデラを保ち、12時間程度は視認できる明るさを維持できるとしている。

発光にバッテリーを用いないため、MAMORIO自体の動作可能期間(通常利用時約1年間)は従来と変わらない。発光塗料を塗布したシートの影響で重量が1gアップ(4g)しているものの、従来のMAMORIOとほぼ同じサイズを達成している。

最大2,314ミリカンデラで光る
時間とともに減光するが、12時間ほどは視認できる明るさを維持できるという

従来のMAMORIOをベースに4種類のカラーバリエーションを用意。スマートフォンから検知できる範囲も約60mとこれまでと同様で、性能、利用できる機能は変わらず、「発光する」という付加価値のあるモデルとなる。

電池交換可能な、シンプルデザインの「MAMORIO RE」

「MAMORIO RE」は、泉水COOいわく「実験的」な位置付けで、「シンプルを極めたデザイン」を施したモデル。MAMORIOを小銭入れなどに入れて使う人が多いことから、そのように「忍ばせて」使うことに適した小さな長方形とし、長期間の利用でも汚れが目立たないようブラック単色のボディカラーのみとした。

シンプルを極めたデザイン
既存モデルと同等のサイズ

これまでのモデルにあったMAMORIOのロゴなども廃し、一見するとMAMORIOであることがわからない“さりげなさ”も特徴となっている。ただし、5種類のアイコンをデザインしたシールも同梱されており、これをMAMORIO REに貼り付けることで管理しやすくする工夫も取り入れた。

クラフトパッケージで提供される
5種類のアイコンが描かれたシールが同梱

MAMORIOシリーズとして初めてユーザー自身が電池交換できるようになったのも大きなポイントとなる。通常は約11カ月間に渡って動作し、電池が切れてしまった場合は内蔵しているコイン電池(CR2016)を交換することで使い続けられる。

従来は電池交換不可のため、利用開始後180日を目処に新しいMAMORIOに割引価格で交換できる「OTAKIAGE」というサービスを提供していた。しかし、新しいMAMORIO REではこうした買い替えが不要になるため、実質的に電池の購入費用のみで新品同様の電池状態に戻せることになる。

フィルムを引き出すと電源がオンに
ユーザーの手で電子交換が可能
同梱の説明書にある電池交換の手順

泉水氏によると、電池交換可とした理由はユーザーニーズの高さだけでなく、ユーザーの維持コストを抑える目的もあるという。

従来モデルのMAMORIOを5個、3年間使用し続けた場合、初期の購入費用とOTAKIAGEによる買い替え費用も合わせると、トータルのコストは3万~3.5万円に上る。一方、MAMORIO REであれば同じ条件でコストは初期の購入価格で済む(通常12,400円。ただし交換電池代は別途かかる)。当初は数量限定のキャンペーン価格として7,980円で販売されるため、コストはさらに抑えられるだろう。

既存モデルの維持費用は5個、3年間で3万~3.5万円かかっていたため、これを抑えることを目指した
MAMORIO REは、キャンペーン価格なら7,980円に

調査によると、使用しているMAMORIOの数が多いユーザーほど有効活用し、利用満足度が高いことから、当面は5個セットのみを提供し、単体販売は予定していない。財布などに入れて使うことを想定したシンプルな形状で、穴も空いていないため、キーホルダーなどに取り付けたり、物に貼り付けたりしたい場合は、今後も併売する既存モデルを選んでほしいとしている。

5個セットのみが販売される

全国700路線、商業施設で紛失検知が可能。新型コロナの濃厚接触の確認も

MAMORIO NeonおよびMAMORIO REのいずれも、既存モデルで実現している機能はすべて利用可能。連携したスマートフォンの近くにあるかどうかをゲージで確認できる「持ち物チェック機能」、スマートフォンからMAMORIOが離れたときにプッシュ通知する「紛失防止アラート」、完全に離れてしまったときにその場所と時間を知ることができる「紛失位置確認機能」などに対応する。

MAMORIOが近くにあるかどうかがすぐにわかる「持ち物チェック機能」
MAMORIOから離れたときにプッシュ通知する「紛失防止アラート」
MAMORIOを紛失したと思われる場所と時間がわかる「紛失位置確認機能」

また、ARを活用してMAMORIOの場所を探れる「カメラで探す」機能や、紛失したMAMORIOを他のユーザーが検知して見つけられる「クラウドトラッキング」といった機能があり、さらには紛失して戻って来なかったアイテムを最大3万円まで補償してくれる年額1,000円の「MAMORIOあんしんプラン」というオプションサービスにも加入できる。

カメラ映像にマークを重ねて表示することでMAMORIOの場所を探れるAR機能「カメラで探す」
紛失したMAMORIOを他のユーザーが検知してくれる「クラウドトラッキング」

近年では、紛失したMAMORIOを施設側が検知してユーザーに通知する「MAMORIO Spot」を広く展開しており、現在は全国700路線の鉄道、バスの拠点で対応。観光スポットとなっている商業施設などでも対応するケースが増えてきているという。

「MAMORIO Spot」に対応する路線、施設など

企業向けサービス「MAMORIO Biz」では、ビジネスユーザーが使う互いのMAMORIOのすれ違いを記録することで、新型コロナウイルスに感染したユーザーとの濃厚接触が疑われる場合にそのレポートを提出する機能も無償提供している。

個人の日常使用でもビジネス用途でも役に立ち、さらには感染症が広がっているこの非常時においてもMAMORIOの活躍機会が増えてきている、とアピールした。

企業向けの「MAMORIO Biz」では新型コロナウイルス対策の機能を実装
ユーザー個人向けにはソーシャルディスタンス維持を目的としたすれ違い件数のカウント機能を提供
感染者との濃厚接触が疑われる場合に、その接触した従業員を知ることができるレポート機能も無償で提供している