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iPhoneで花火や星空をカンタン撮影 “夜”をキレイに撮るコツ

待ちに待った夏休み。帰省やレジャー、旅行にと全国各地へ出かける人も多いでしょう。しかし連日の猛暑! この熱波を避けて、日が暮れた涼しい時間帯から出歩くことが増えそうです。そんな熱帯夜の思い出を手軽なスマートフォンで撮影するにはどうしたらいいのでしょうか? それがとても簡単なのです!

今回は誰もが持っている国民的スマートフォン・アップルの「iPhone」でナイトシーンを撮影する簡単なコツをお教えいたします。なお、今回掲載している写真は、iPhone 14 Proなどで撮影していますが、使い方は最近のiPhoneであればほぼ同じです。

iPhone 14 Pro

ナイトモードを使えば撮影はカンタン!

iPhone 11シリーズ以降なら夜間撮影は簡単です。「ナイトモード」という低照度環境向けの撮影モードが搭載されているからです。暗い場所に行けば自動的にこのモードに切り替わります。ディスプレイ上部に表示されている「月」のようなナイトモードアイコンが黄色くなればその目印です。撮影環境の明るさに応じてシャッターが開いている時間が変わりますが、その間じっとiPhoneを動かさないようにしていれば誰でもキレイな夜の写真が撮影できます。

都内の繁華街などは夜でも照明が明るいのでなかなかナイトモードにならない場合がありますが、基本的にiPhoneをブレないように両手で保持して、そっとシャッターを切ればクリアな夜のシーンを撮影できることでしょう。

夜の街

照明に浮かび上がる建設機械を撮りました。そのスクリーンショットですが、左下に見えるアイコンに「3秒」と表示されています。これがナイトモードで3秒間のシャッターが切れますよ、というしるしです。

そのままシャッターを切ると「カシャッ……!」と表示された秒数分露光されて、このような写真が撮影できます。機械の生々しいディテールと、空の描写がとてもよく写っています。このようにしっかりとiPhoneをホールドしてシャッターを押すだけで夜間撮影が楽しめます。

郊外の川を撮りました。ナイトモードのアイコンをタップしてオフにした場合はこのような仕上がりになります。

オンにして撮影するとご覧のとおり。雲の感じと、暗くてよくわからなかった河原の草や水面の様子まで確認できます。このようにナイトモードは端末任せでキレイな夜景写真を撮影できます。

夜景を印象的に撮影するコツは、うっすらと空に明るさが残っているうちに撮ることです。夜がとっぷりと暮れてしまうと真っ暗にしか写らないのでちょっと退屈な写真になりがちです。

iPhoneは端末任せでキレイな夜景写真が撮れますが、強烈な点光源に弱いというウィークポイントがあります。この橋のカットのように強い照明のゴーストやフレア(乱反射)が画面中央部にUFOのように写ってしまうのです。これはフレーミングや撮影位置を調整して、なるべく目立たない位置になるようにするしか対処方法がありません。気をつけて撮影するようにしましょう。

夜祭り

帰省などで夜祭りに行くこともあるのではないでしょうか? 屋台や夜店はとてもいい被写体です。通行人が被らないような位置取りをしてナイトモードで撮影してみましょう。

夜店に行列する人々を撮りました。信号機が入るようにちょっと引いてシャッターを切ることによって、賑やかさを出してみました。歩行者天国なので信号機が消えているのも分かるでしょう。

お面の夜店です。肉眼ではもう少し暗く感じるのですが、iPhoneのナイトモードで明るく写すことができました。やや趣が感じられない、という場合は、画面をタップして露出補正バーを表示させてアンダー目(暗め)に露出補正をするといいでしょう。

チョコバナナを売る屋台を後方から撮影しました。屋台の前だけでなく後から撮ることによって臨場感あるカットを撮影可能です。チョコバナナを差す手と、お札を持つお客さんの手、そしてたくさんのお札が入った箱を狙ってみました。

星空

iPhoneの夜景モードはしっかりとした三脚に端末を固定すると、最大30秒の長時間露光が可能になります。高原の空気が澄んだ場所ならば天の川を撮影することもできるでしょう。

この写真は少し前に富士山5合目で撮ったものですが、かなりの星を撮ることができました。この時はレオフォトの「PS-2 自立型スマートフォン用スタンドホルダー」にiPhone 14 Proを挟み込んで、それをテーブル三脚の「MT-03+LH-25 ミニ三脚」に装着して撮影しました。100円ショップで売られているような三脚は風で振動してしまい、30秒のナイトモードが発動しませんでした。ホールド感が高い信頼できる三脚とクランプが星空撮影には必須だと言えるでしょう。

最大30秒の長時間露光が可能

花火

夏といえば花火ですね。週末ともなれば各地で花火大会が開催されますが、iPhoneならば結構簡単に撮影することができるのです。この時のコツはナイトモードを「オフ」にすること。オンのままだと花火の軌跡が流れて写ってしまうケースが多いのです。もちろん手持ち撮影でOK。

一番カンタンなのは周囲の情景込みのカットでしょう。この写真のように薄暮の時間帯で花火見物の人たちと花火を一緒に撮るようなシーンです。ナイトモードをオフにして、花火がバン! と開いたらシャッターを切れば撮ることができます。

会場に近い場合は花火で相当明るくなるのでふだんと同じようにシャッターを切れば写ります。ピントも迷うことなく合焦するので露出も端末任せでいいでしょう。

花火までの距離が遠く、なおかつ単発で上がる場合は注意が必要です。空のどこに上がるか見当を付けて、画面を長押しして「AE/AFロック」をして備えるのがいいでしょう。このカットは橋の上の街灯に目星を付けてセッティングしたカットになります。

河川敷のカミソリ堤防などにiPhoneを設置できる場合は、Peak Design mobileの「エブリデイケース」と「モバイルトライポッド」があると便利でしょう。これはMagSafe互換のケースにマグネットで装着する収納式の超小型三脚の組み合わせで、ポケットにもスッと収納できますし、狭い場所でも瞬時にセッティング可能です。手持ち撮影が疲れた場合にパッと展開できるのがとても便利ですよ。

花火大会が終盤に近づき、尺玉が連続して上がるシーンはiPhoneのシャッターボタンを連打することです。大輪が重なるように広がった瞬間を逃さないようにシャッターを切れば、コンピュテーショナルフォトグラフィーによる美しい花火の写真を誰でも手にすることができます。コツはそのタイミングと構図でしょう。とにかく数多くのシャッターを切ればここ最近のiPhoneならばキレイに撮ることが可能です。このカットは橋を画面下部に配置していくつもの花火が開くのを待って撮ったものになります。

タイミングをつかむのが難しい! という人は動画で撮影して、いいシーンをスクリーンショットで切り出す方法もあります。この場合は解像度を4Kにするといいでしょう。設定→カメラ→ビデオ撮影→4K/60fpsにしておくと高精細な映像が記録できます。またHDRビデオもオンがいいでしょう。

あとは動画で撮影した後に再生をして、一番いいシーンでスクリーンショットを撮るだけです。カンタンですよね?

ここでお役立ちグッズをもうひとつご紹介しておきましょう。

ShiftCamから登場した「SnapGrip」です。これはMagSafeでiPhoneに吸着するグリップで、Bluetooth接続することによってグリップ部のシャッターボタンで撮影することができます。マグネットで脱着も容易ですし、何よりモバイルバッテリーも兼ねていてiPhoneに給電することも可能なのです。たくさんのカットを撮ったり動画を長時間撮影する時にも安心です。またアクセサリーでLEDライトやミニ三脚もあって拡張性が高いのも特徴です。

今のiPhoneならばただシャッターを押すだけでキレイな夜景を撮ることが可能です。ぜひこの夏のナイトシーンを美しく撮影してみてください!

三井 公一

有限会社サスラウ 代表。 新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。 雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなども行っている。Twitter:@sasurau、Instagram:sasurau