トピック
iPhoneで「桜」を撮ろう 手軽により美しく撮るコツ
2024年3月23日 09:30
そろそろ3月も後半! 待ちに待った春がやってきました。春といえば何といっても「桜」のシーズンです。日本を象徴する花とも言える「桜」は本当に美しいですね。
暖冬で開花が早くなるのでは? と思われましたが、ここに来て若干足踏みしている印象も受けます。これはお花見を楽しめる期間が長くなるかもしれませんね。撮影の機会も増えそうです。
さて今回はその桜をiPhoneで撮影するコツをお伝えしたいと思います。操作画面はiPhoneのものですが、基本的な考え方は他のスマホでもあまり変わらないので参考にしてください。
露出補正をして桜の色をキレイに写しましょう
桜の花は種類にもよりますが淡い色合いが多いですよね。その美しい色を写すにはやはり青空を背景にすると映えます。よく晴れた日に雲のない青空がiPhoneのフレームに入るように、自分のポジションを取ってシャッターを切ってみるとキレイなカットが撮れることでしょう。
この時に桜が暗くアンダー目の露出になってしまうことがあります。そんな時は画面を指先でタップして、表示された太陽アイコン横のスライダーを明るめに動かしてみましょう。そうすると花が浮かび上がってきます。ただやり過ぎると白飛びしてしまうので注意が必要です。
なお画面上部もしくは矢印アイコンをタップして表示できる露出補正ゲージなら、露出補正値をキープすることが可能です。長押しでの「AE/AFロック」と違ってフォーカスの自由度があるので便利ですよ。
逆に川面を流れる花筏を撮る場合はマイナス補正をしましょう。背景が暗い場合はハイライト部が飛び気味になってしまい、花びらの色が出なくなってしまいます。このスクリーンショットのようにすれば見た目の印象に近づけることが可能です。
ポートレートモードで桜を浮かび上がらせましょう
桜の名所の場合、花や枝が連なって撮影したい桜の花が目立たない場合があります。そういう時は「ポートレートモード」を使ってみましょう。
ポートレートモードにして撮りたい枝をフレームに収めました。画面下部には「被写界深度 f4.5」と表示されていますが、これは絞り値4.5でのボケ相当ということを表しています。
その被写界深度スライダーを「f1.4」にしてみましょう。すると背景が大きくボケたことが分かります。
反対方向にスライドさせ「オフ」にするとボケがなくなります。このようにポートレートモードではボケの量をコントロールできるのです。
自分の好みのボケ味になったら右上のチェックアイコンをタップすれば調整完了です。ちなみに撮影時にもこの「f値」の調整も可能ですが、撮影後にじっくり調整するのがオススメです。
さらにポートレートモードで撮ったカットはタップしてピント位置の移動が可能です。いろいろと調整できるのでポートレートモードはとても便利ですね。ぜひ活用してみてください。
周辺の環境も入れて桜を撮影してみましょう
花見で盛り上がる公園で桜と対峙するとどうしても花だけをアップで撮影してしまいがちです。桜の花だけの写真だけでなく、その周囲も写し込むと情景豊かな桜のカットになるのでオススメです。通勤時やちょっとした遠出の時に風景写真を撮影する気分でiPhoneを向けてみるのもいいでしょう。
旅の途中でいい枝振りの桜と出会いました。下で咲く菜の花と橋の欄干を入れ込んで、思い出になるような構図でiPhoneのシャッターを切りました。
こちらはロケでの移動中のカットです。見事なアーチ状の石橋とその傍らで咲く桜を入れ込んでみました。また遠くの山々には無数の山桜が咲き誇っているのが小さく見えます。寄りだけでなく引きのカットも情緒が出てくるものです。
桜を見上げていたら下の方から「ニャア」とネコの声が。舞い散った花びらの前にはクロネコがいました。撮影させてもらったあとはしばらく一緒に花見を楽しみました。
都内のある公園では川を挟んで桜が咲き乱れます。その雄姿を横位置で撮りました。左右に桜が3:7程度の比率になるようにフレーミングしたので安定感のあるカットになりました。
「設定」→「カメラ」→構図の「グリッド」をオンにすると撮影時の参考になりますよ。
桜の木を見上げるだけでなく、散った花びらも絵になるものです。時には足元に注意を払ってみるのもいいでしょう。弧を描いたタイルの上に散った桜を撮ってみました。川の近くなら花筏を撮ってみるのもオススメです。
iPhone 15 Pro Maxなら5倍の望遠カメラが搭載されています。これを使えば遠くの桜もググッと引き寄せて撮影可能です。このカットはさらに最大25倍までデジタルズームして、花の蜜を吸うメジロを撮ったものです。ぜひ望遠カメラを活用してみましょう。
いつでも携帯しているスマートフォンならば、美しい桜に出会った時に逃さず撮影できます。縦位置だけでなく横位置で撮影するなど、バリエーションを意識してシャッターを切りましょう。さらに構図と明るさ、ポートレートモード、望遠カメラを駆使すれば、お花見もより楽しくなるはずです。飲み過ぎに注意して撮影を楽しんでくださいね。