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YouTube、ディープフェイク対策など生成AIの取組強化

YouTubeは、生成AIに関するディープフェイク対策強化など、2024年に行なう取り組みについて発表した。

生成AIの活用については、YouTubeを立ち上げた時と同じ使命をもって取り組んでいるとし、'23年に試験運用として「Dream Screen」を導入(日本未導入)。AIが生成した動画や画像の背景をショート動画に追加できる機能で、アイデアを入力するだけで、ポップコーンを吹き出す火山やディスコの森などを手軽に生成できる。米国では、音楽分野でのAIの可能性を探るため、「Dream Track」の試験運用も行なっている。

また、生成AIによるディープフェイクに対応する措置としては、生成AIによって生成されたコンテンツには既存のすべてのポリシーを適用するだけでなく、透明性と保護設定の新しいレイヤーも追加。今後数カ月以内に、生成AIで作られたリアルなコンテンツについて、それが合成であることを知らせるラベルを導入する予定。

YouTubeで活躍するクリエイターについては「次世代の制作スタジオ」と位置づけ、その収益化も支援。2023年にYouTubeでコンテンツを作成したクリエイター数は過去最高を記録し、現在、300万を超えるチャンネルがYouTube パートナー プログラム(YPP)に参加している。機能面では、「商品の紹介」機能により、視聴者の商品購入をサポートしつつ、クリエイターの収益化を実現。チャンネル メンバーシップなどの視聴者ファンディング機能では、メンバーシップを利用するクリエイター数が2023年に50%以上増加している。

YouTubeの次なる開拓地としては、リビングルームと定額制サービスをあげた。現在では、テレビのコンテンツもYouTubeのコンテンツも1カ所でまとめてみたい、というニーズが高く、YouTubeも従来のテレビ番組のように、友人や家族とともに大きなテレビ画面で見る人が増えている。世界では、YouTubeのコンテンツが毎日平均10億時間以上、テレビで視聴されているとし、米国のストリーミングに関するNielsenのレポートによると、過去11カ月間にストリーミング総再生時間が最も多いプラットフォームはYouTubeだった。

定額制サービスについては、YouTube TV(米国のみ)の登録者数は800万人超え。YouTube MusicとYouTube Premiumの総メンバー数はトライアルも含めて1億人を超えている。