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グーグル、新ファイル共有「Quick Share」 ニアバイシェアを代替

Googleは9日(米国時間)、CES2024において、Androidの新たな機能を発表した。Androidファイル共有について、現在利用されている「ニアバイシェア(Nearby Share)」に替わる新たな共有ソリューション「Quick Share」を導入する。

Quick Shareは、サムスンとのコラボレーションにより実現。AndroidとChromebookのエコシステムにおいて、ピアツーピアのコンテンツ共有のため仕組みとして構築する。また、LGなどのPCメーカーとも協力し、Quick ShareをWindows PCにプリインストールアプリとして搭載していく。

新しいQuick Shareアイコンをタップするだけで、近くにある利用可能なデバイスのリストを確認できる。プライバシーの管理にも対応し、自分のデバイスを発見してファイルを送信できる人を、「全員」「連絡先」「自分のデバイス」などから選択できる。Quick Shareは、ニアバイシェアに対応しているデバイスに2月から展開される。

Android 6.0以降とChrome OS 91以降のChromebook、Windows 10以降に対応する。

Fast Pairがテレビ対応 Chromecastも強化

また、スマートフォンとワイヤレスヘッドフォンの初期接続をサポートする「Fast Pair」も強化。AndroidスマートフォンやChromebookだけでなく、「テレビ」に対応する。

対象となるのは、Chromecast with Google TVの搭載機種。2024年後半にはさらに多くのGoogle TVデバイスに拡大される。アクセサリーをペアリングモードにし、対応するヘッドフォンやスピーカーをタップして接続するだけで、映画や番組を楽しめるようになる。また、音声出力コントロール機能により、簡単にデフォルトのテレビ音声に切り替えできる。

また、9日からChromecast搭載デバイスに「TikTok」のコンテンツをキャストできるようになった。さらに、TikTokのLIVEビデオのキャストにも対応予定。

Chromecast内蔵デバイスも拡大し、2024年発売のLG TVシリーズなどが対応。2024年の後半には、Chromecast built-inをLG HospitalityとHealthcareにも拡張し、外出先のホテルのLG TVで、ストリーミングアプリの番組や映画を引き続き楽しめるという。また、'24年中にハイセンスのULED/ULED XシリーズやTCL Classなど多くのテレビにChromecast built-inが搭載される。

MatterやAndroid Autoも強化

スマートホーム標準規格の「Matter」のデバイス間の相互運用性も向上。各社との連携を強化し、将来的には、LGのテレビと一部のGoogle TVやその他のAndroid TV OSデバイスが、Google Homeのハブとして機能するようになる。そのため、Nest Hub、Nest Miniや対応テレビで、Matterデバイスをホームネットワークに追加し、Google Homeアプリでローカルにコントロールできるようになる。

Android Autoもアップデートされ、複数の車種でリアルタイムのバッテリー情報をGoogle Mapと共有できる機能を追加。目的地に到着した際のバッテリー残量の目安や、途中にある充電スポット、車両に応じた充電時間の予測などが可能になる。