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みんなの銀行に新機能「サークル」 資産運用や非金融サービスにつながる

みんなの銀行は、新サービス「Circle(サークル)」を12月19日から開始する。BaaS事業におけるパートナー企業などと連携し、「みんなの銀行」アプリから新たな情報や特典にアクセスできるサービスとなる。

第1弾として、「資産運用・保険」「ライフスタイル」「トラベル」「ラーニング」の4カテゴリー11社と、パートナー支店4支店との連携から開始。みんなの銀行アプリの「サークル」から、各サービスにアクセスすると、お得に利用開始できる仕組み。

資産運用・保険は、積立年金保険の「AHARA」や大和コネクト証券、貸付投資の「ファンズ」、FXの「外為どっとコム」、センサー付きの自動車保険「&e(アンディー)」など。ライフスタイルは、モノのシェアリング「アリスプライム」やカーシェアの「タイムズカー」、トラベルは外国為替の「Revolut」、海外旅行の「NEWT」(令和トラベル)、旅行の「HafH」(Kabuk Style)、ラーニングは「NewsPicks」が参加する。

一部のサービスではAPI連携も活用しており、AHARAは「本人確認」をみんなの銀行API経由で実施している。また大和コネクト証券もAPI連携を検討しているという。

「デジタルネイティブ世代」の利用者が多い、みんなの銀行アプリから各サービスに送客し、みんなの銀行とパートナーの相互でユーザー拡大を図る狙い。

利用者は、みんなの銀行アプリのサークル画面から提携事業者のサービスにアクセスし、お得な情報や特典を取得可能。ファンズであれば、みんなの銀行からの加入で1,000円相当の特典、アリスプライムでは通常1カ月の無料トライアルが2カ月に拡大など。

また、サービス開始を記念して、新規口座開設し、プレミアムサービス(月額600円)に申込むと、プレミアム会員の貯蓄預金基準金利0.3%に、0.7%を上乗せした特別金利1.0%を3カ月間適用する。

デジタルネイティブ世代の「つながり」サービスに

みんなの銀行は、2021年5月のサービス開始から2年半が経ち、口座数は80万を超えた。永吉健一頭取によれば、このうち20-30代のデジタルネイティブ世代が7割で、「多くの若者が利用する銀行」になっているという。サークルは、デジタルネイティブ世代が「普段できないことや気づいていないこと」に触れる場と位置づけ、ユーザーの「レベルアップ」を支援。お金のマッチング(金融仲介)だけでなく、価値のコネクティビティ(価値の仲介)サービスを目指すとする。

みんなの銀行 永吉健一頭取

サークルでは、「やってみたいこと」をサポートする機能を拡充予定で、今後エンタメやヘルスケアなども追加していく。ビジネスモデルとしては、現状相互に送客する広告的な扱いとなり、まずは利用者の「つながり」の強化を図る。その上で、API連携などBaaS事業におけるサービス強化を図っていく。

みんなの銀行では、各機能をAPIとして提供可能となっており、本人確認や更新系APIのほか、貯金機能のAPIなども提供できる。例えば旅行サービス内で旅行のための貯金機能などを旅行アプリ内に実現することも可能で、サークルをきっかけとし、銀行サービスの非金融展開の可能性を検討していく。