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PayPay、「オフライン支払い」に対応 通信障害時も決済可能に

PayPayは、通信障害時やインターネット通信環境が不安定な場合でも、決済を実行できる「オフライン支払いモード」を追加した。これにより、通信障害時や地下や多くの人が集まるイベント会場など、通信が不安定な状況でもPayPayで決済できるようになる。

国内主要コード決済サービスとしては業界初の機能となる。コード決済サービスでは、スマートフォンの「通信」により、決済情報を取得する必要があるが、災害時やイベント時など、決済に必要な通信環境が望めないケースもある。そうした場合でも一定の制限のもとオフライン(通信なし)で決済を実行可能にするもの。アプリのアップデートにより、20日から順次ユーザーに展開していく。

通信によりユーザーの利用環境が確認できないため、一回の決済は最大5,000円で1日2回までに限定。また、「ペイペイ!」の決済音も鳴らず、ユーザー保有のPayPay残高を上限金額とするなど、一定の制限を設けている。

店舗も限定され、ユーザーがスマホに表示した決済画面を加盟店が読み取る「ストアスキャン」方式の加盟店のみが対応となる。店舗側で通信ができない場合はオフライン利用できない。例えば、大規模災害などでは利用不可になるケースも想定される。

今回のオフライン支払いは、災害などによる長期間の障害を想定したものではなく、一時的な通信障害に対応するための仕組みだ。


    オフライン支払いの制限
  • 決済は1回最大5,000円
  • 1日2回まで
  • ユーザー保有のPayPay残高が上限(あと払いの場合は5,000円/回まで)
  • ストアスキャン(店舗によるバーコード読み取り)のみ
  • 決済音は鳴らない

ただし、ユーザー側の通信環境が一時的に不通の場合でも、PayPayによる決済を実現可能になることで、利便性は向上できるとする。

あと払い(クレジット)でもオフライン支払いモードを利用できる

オフライン支払いの場合、ホーム画面上部に[インターネットに接続できません 5,000円までのバーコード決済が可能です]と表示され、支払い後も画面は変わらない。支払い完了し、次に通信に接続した時に決済が完了した旨の通知が行なわれる。

オフラインで「支払い」
オンラインになった時に支払い通知が届く

通信に接続し、情報取得してから14日間はオフライン支払いが行なえるが、15日以上通信できていない場合はオフライン支払いも利用できなくなる。

「オフライン支払い」が可能な「ストアスキャン(マーチャントスキャン)」方式は、コンビニなど比較的規模の大きい事業者で導入されている。小規模な飲食店等は、ユーザーが店舗のQRコードを読み取る「ユーザースキャン」が広く利用されているが、同方式ではオフライン支払いはできない。

ユーザースキャンのオフライン支払い対応については、バックエンドシステムにおける連携処理が違うなどの要因で「短期的には対応は難しい」(PayPay Payment Product本部タンネルー ドルヴァ氏)が、今後検討は進めるとする。

PayPayは決済のインフラ。いつでも決済の実現へ

オフライン支払い開発の背景は、「通信障害」や「(通信が逼迫する)コンサート会場で決済できない」、「地下のお店で決済できない」といったユーザーの不満の声がきっかけという。

PayPayのユーザー数は5,800万人を超えたほか、コード決済が電子マネーの決済回数を超えるなど、「決済のインフラ」に成長した。そのため、「社会インフラとして決済が滞りなく行なえるサービスの提供が重要」(Payment Product タンネルー ドルヴァ氏)として、オフライン支払いに対応。国内主要コード決済サービスとしては唯一、オフライン状況下で決済できるサービスに強化したという。

PayPay Payment Product本部シニアマネージャーのタンネルー ドルヴァ氏