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セブン創業50周年 “次の便利”はヘルスケアアプリや地産地消

セブン‐イレブン・ジャパン 代表取締役社長 永松文彦氏と50周年ロゴ

セブン‐イレブン・ジャパンは、2023年に創業50周年を迎える。50周年を迎えるにあたり、「健康」「地域」「環境」「人材」の4つのビジョンを通じて、「明日の笑顔を ともに創る」という新たな姿を目指す。

1973年11月にセブン‐イレブン・ジャパンの前身となる「株式会社ヨークセブン」を設立。1974年5月に国内セブン-イレブン第1号店を、東京都江東区の豊洲に出店した。1980年代には「あいててよかった」、2009年からは「近くて便利」をコンセプトとして、時間や距離の利便性を高めることで成長し、'23年2月時点では全国21,389店舗まで拡大している。

創業50周年を迎えるにあたり、これまで以上に変化に対応し、未来を切り開いていくため、新たに目指す姿「明日の笑顔を 共に創る」を掲げる。具体的には、「生活習慣病の増加」「少子高齢化」「地域の過疎化」「環境問題」といった課題に対し、「健康」「地域」「環境」「人財」という4つのビジョンを通じて、社会課題を解決し、あらゆるステークホルダーが笑顔になることを目指す。

飲食で「健康」強化。ヘルスケアアプリ構想も

健康については「食」のカテゴリーにおいて、これまで美味しさと品質の両立を目指してきたが、これらに健康という価値を加える。セブン‐イレブン・ジャパン 代表取締役社長 永松文彦氏によれば、セブン‐イレブンには1日約2千万人の来店があり、そのうち約7割が食品購入を目的としている。こういった利用者が、美味しい商品を通じて健康になれるような取り組みを進める。

セブン‐イレブンでは現在、お店で作るスムージーを約3,800店舗で展開しているが、健康志向の利用者を中心に好評だという。また、従来は見た目の問題だけで規格外として廃棄されていた野菜や果物を活用し、フードロス削減にも繋げている。このようにウェルビーイングと環境負荷低減を両立しているスムージーを、'24年2月末までに全国拡大を目指す。

そのほかにも、健康を支える商品の品揃えを強化。栄養強調表示基準を満たしたフレッシュフード比率を、現在の約8%から'30年には50%まで高める。

また、将来的な構想として「ヘルスケアアプリ」の提供がある。「セブン‐イレブンアプリ」の顧客接点基盤を活用し、健康状態を自動で管理して一人ひとりに合わせたメニュー提案や、注文から配達までを自動で行なう機能を計画している。

原材料の地産地消で地域を活性化

地域については、各地域における店舗のあり方をより一層変えていく必要があるとの考えから、各地域の原材料を使用した商品の開発を進め、またそれを継続して推進することで、食料自給率のアップや地域の雇用創出、地域の活性化に繋げる。地域の原材料を活用する地産地消の比率は現在約6%。これを'30年には30%まで、野菜や果物では50%まで拡大することを目指す。

これまでもセブン-イレブンでは地域活性化の取り組みの一環として地域フェアを開催してきたが、'23年度はこの取り組みを強化。人口減少や過疎化が進む地方も含め全国の店舗を拠点に、生産者や取引先、加盟店との連携や行政などのサービスとも連携し、地域活性化への貢献を図る。

4月28日開始の軽井沢銘店監修フェア

4月21日からは、各地域限定で販売していたご当地商品を全国に拡大し、日本各地のおいしさを届ける「ニッポン!うまいものフェア」を開催する。

また、国際情勢やコスト上昇に伴う物価高を受け、パン類の一部商品に地域の小麦を使用している。今後は麺類での国産小麦100%化を進め、他カテゴリーへの拡大も目指す。

そのほか、立地や商品等のニーズに対応した最適な出店モデルの構築を推進。都市部におけるコンパクト店舗や、住宅地における通常の1.5倍の規模のラボストア+SIPストア、コンセプト店舗の開発、郊外や過疎地における店舗の大型化などを進める。SIPストアでは品揃えを強化し、生鮮品や冷凍食品、化粧品といった従来店舗では対応しきれていないニーズをとらえる。

さらに、立地や商品等のニーズに対応したメタバース店舗も検討。7NOWのシステムを活用し、メタバースの中で店舗を存在させて、その中で商品を選ぶというシステムを計画している。

サプライチェーン全体で環境対応と効率化

環境については、店舗の省エネ化や太陽光パネルの設置拡大、遠隔地に新設した専用太陽光発電所からの再エネ調達、FCV配送車両の導入など、店舗運営におけるCO2削減に加え、サプライチェーンまで取り組みを拡大する。

また、環境配慮容器の採用によるプラスチック使用量削減、ペットボトル回収機設置拡大による資源循環、デイリー商品の長鮮度化や行政と連携した「てまえどり」、賞味期限に応じた割引などの従来からの取り組みを強化し、プラスチック対策や食品ロス削減を推進する。

調達においても、環境・健康に寄与する「ベジタブルプラント」や、輸送エネルギーコストの低減にも繋がる「陸上養殖」による生産体制の構築を進める。

人財については、生産性向上や質の高い職場環境構築を図り、軽作業の自動化やAIによる提案、レジのセルフ化など、加盟店におけるIT・DX化を進める。これにより、接客や調理といった人にしかできない仕事の質を高める。

生産、配送工程においても自動化、効率化を推進。日本デリカフーズ協同組合をはじめとしたサプライチェーン全体で垂直・水平連携をさらに強化し、生産性向上を目指す。

イチローが「50周年アンバサダー」に就任

セブン‐イレブン・ジャパン「50周年アンバサダー」に、同社と同じ1973年生まれのイチロー氏が就任する。

イチロー氏の、野球選手・指導者として常に基本を大事にし、様々なことに挑戦し続ける姿勢は、基本を徹底しながら常に挑戦し続けるセブン‐イレブンの考えと重なるとし、セブン‐イレブンは今後、世界中に豊かな暮らしを実現していくため、新しい一歩を踏み出すとしている。

イチロー氏は「昔からセブン-イレブンさんの塩結びや惣菜パンをよく食べていたので、同じ時間を重ねてきたことを感慨深く、ご縁を感じています」とビデオメッセージでコメントを寄せたほか、「同じ節目を迎えましたが、挑戦は続けるものです。51年目も、セブン‐イレブンさんと共に挑むことを楽しみたいと思います」とコメントしている。