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YouTube、摂食障害に関する動画方針を見直し 極度のカロリー制限は禁止

YouTubeは、摂食障害に関するコンテンツの方針を見直すことを発表。今後数週間をかけ、第三者の専門家の助言のもと見直し、視聴者の保護を目指す。

YouTubeでは、さまざまな観点から摂食障害への意識向上と理解を促す重要な場として、クリエイターがそれぞれのストーリーを共有できるようにサポートしているが、視聴者が歩んできた経験はそれぞれ異なるため、同じ動画を見ても異なる影響を受けることがあるとする。

例えば、クリエイターの摂食障害から回復する動画は、視聴者を勇気づける重要な会話のきっかけとなることもあれば、逆に発症の引き金となることもある。動画に摂食障害の具体的な行動が含まれる場合は、特に引き金となりやすい。

今回の見直しでは、 米国のNational Eating Disorder Association(NEDA)、英国のBeat Eating Disorders、アルゼンチンのAsociacion de Lucha contra la Bulimia y la Anorexia(ALUBA)などの専門家と協力。YouTubeのコミュニティガイドラインの範囲拡大、特定の動画の年齢制限、摂食障害に関する動画における「精神的危機に関する情報パネル」の導入など、包括的な枠組みを作成した。

YouTubeでは以前から、摂食障害を美化または助長するコンテンツを削除対象とするポリシーを定めている。今後はコミュニティガイドラインを更新して、真似することが可能な行動を主に取り扱う摂食障害に関するコンテンツや、摂食障害になるリスクが高い視聴者が真似をする可能性があると、専門家と確認して判断した行動を禁止する。これには、以下を紹介または説明する動画が含まれる。

  • 食後のパージング(浄化行動)、極度のカロリー制限などの異常な食行動
  • 摂食障害に関する話題の中での体重を理由にしたいじめ

新しいポリシーの策定においては、NEDAや他の団体と協力し、どのような行動が真似されるか、それがどのようにコンテンツに現れるか、リスクのある視聴者にどのように影響を与えるかについての理解を深めた。

また、ポリシーだけでなく製品機能でも補完。摂食障害からの回復をテーマとした、または十分な教育、ドキュメンタリー、科学、芸術(EDSA)のコンテキストを含む動画は、年齢制限や「精神的危機に関する情報パネル」の対象となる場合がある。

年齢制限に関しては、大人よりも比較的真似をしやすい若年層の視聴者を守るために、第三者の専門家と協議し、適切なバランスを取るために年齢制限を設けた。

回復を目的とするものであっても、異常な食行動に関するコンテンツは制限を設ける。ログアウト中または別のウェブサイトに埋め込まれている場合、18歳未満の視聴者には表示されない。

「精神的危機に関する情報パネル」も用意。日本、米国、英国、インド、カナダ、韓国、メキシコ、フランス、ドイツで、摂食障害に関する単語をYouTubeで検索すると、検索結果の一番上に「精神的危機に関する情報パネル」が表示される。

同パネルでは、日本の摂食障害相談ほっとライン、米国NEDA、インドVandrevala Foundationなど、YouTubeにアクセスしている国に合わせてその国のメンタルヘルス支援組織からのリソースと情報を提供する。パネルは各国の公用語で表示し、将来的にはさらに多くの国と言語でも表示する予定。

パネルは今後、摂食障害に関する動画の下にも表示される。このパネルを表示することで、YouTubeは重要な情報やメンタルヘルスのリソースを多くの人々にリーチする。

今回の発表と合わせて、YouTubeではNEDAと提携し、摂食障害をテーマとした動画シリーズを1年間にわたって公開。また、YouTubeヘルス機能の情報源になるための申請をするよう、一部の国ではメンタルヘルス専門家をはじめとする臨床医のチャンネルにも呼びかけている。

摂食障害をテーマとした動画シリーズ