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JR西、「顔認証改札」開始に向けてモニター募集
2023年3月3日 08:00
JR西日本は、3月18日開業の大阪駅(うめきた地下口)と、新大阪駅で実施する顔認証改札機の実証実験に向け、モニターの募集を3月6日12時から開始する。募集期間は当面の間。
検証内容は、次世代のシームレスな移動サービスの構築に向けた、顔をキーとする新たな「チケットレス認証手法」。大阪駅のうめきた地下口と新大阪駅の東口改札に、各1通路の顔認証改札機を設置する。大阪駅はICカード利用も可能、新大阪駅は不可。
実証実験の対象者は、大阪~新大阪駅間を含む「ICOCA定期券」を所有しているモニター登録者およびJR西日本社員。
実証実験参加者は、スマートフォン専用サイトからICOCA定期券の情報と顔情報を登録。顔認証改札機では顔情報とICOCA定期券のIDが紐づき、通過できる。対象改札機には、入場側と出場側の双方にカメラが設置されており、同改札機を通過する画像を常時撮影する。
顔認証改札システムの構築は、大日本印刷(DNP)、JR西日本テクシア、JR西日本が共同で行なっており、顔情報登録システムはDNP、顔認証改札機はJR西日本テクシアが構築している。
アプリケーションの開発・提供を担うDNPは、顔情報と定期券情報の関連付け、本人確認の審査業務までを行なう。
顔情報等の登録時は、自身の顔と所持している定期券の表裏両面を撮影して、登録に必要な情報を入力する。申し込み後は、登録情報審査にて定期券対象者の確認を行ない、利用登録が完了する。
審査について具体的には、利用者による情報の入力と撮影が完了した後、誤登録防止のため目視による本人登録審査(定期券の写真と入力情報の照合)を行なう。また、登録された定期券情報が対象区間を含んでいるか、有効期限内であるか等の審査を実施する。登録完了は、利用者の入力の翌日から2日以内。
JR西日本では今後、実証実験の検証や利用状況を踏まえながら、「2025年大阪・関西万博」に向けて、その他の駅への設置を検討する。顔認証技術については認証・決済手段の選択肢の1つとして、MaaSとの連携を検討する。例えば、ホテルでのチェックインや部屋の開錠、駅ナカショップでの決済といった活用を想定している。