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ニューバランス “若者向け”ウォーキングシューズ

ニューバランス UA900

ニューバランスは、スタイリッシュで快適というウォーキングシューズ「UA900」を発表、販売を開始した。男女兼用で、価格は9,900円。

履く人の年齢やスタイルを選ばないニューバランスの定番的なデザインを取り入れながら、ウォーキングシューズとしての機能を兼ね備えた製品。同社においても、ウォーキングシューズはこれまで40~50代といった比較的高い年齢層に向けて企画していたが、新製品のUA900は、20~30代を中心として、幅広い年齢層に向けた製品として企画されている。

カジュアルなファッションにも合わせやすいデザイン。ちなみに写真のウェアもニューバランスの商品
こちらはスポーティなファッション

アッパーデザインは、ニューバランスの定番的なスニーカーのイメージを継承。ビッグNと呼ばれる大きなロゴも特徴で、ベーシックなデザインやカラーを採用した。普段のファッションに合わせやすく、また流行のアイテムとして消費されるのではなく長く使える製品とする。

かかと部分は少し反った形状で脱ぎ履きをしやすくした。つま先部分は縫い目がなくアッパーのメッシュ素材がそのままに見えるが、半透明のガード素材が圧着されており、耐久性を持たせている。

インソールはソフトでクッション性の高い素材を採用。ミッドソールはソフトで弾む感覚という、ランニングシューズにも採用されている「DYNASOFT」(ダイナソフト)を使用。アウトソールのかかと部分は耐久性に優れる「Ndurance」(Nデュランス)、前部は防滑性に優れる「N GRIP」(Nグリップ)を採用している。

男女兼用で、カラーはベージュ、ネイビー、ブラックをラインナップ。ABC-MARTほか一部店舗限定カラーとしてグレー、ホワイトも用意する。ウイズ(幅)は2E、サイズは22~29cm。

コロナ禍で若い世代のウォーキングが増加

ニューバランスは、2013年から9年連続で日本国内ウォーキングシューズ販売足数・金額がナンバー1(矢野経済研究所調べ)としているほか、カジュアルな利用も含めると、その市場規模はランニングシューズの3.6倍にもなり、重要な市場と位置づけている。

近年はカジュアル寄りのデザインが増加

同社は、“年配向けのアクティビティ”というイメージのあるウォーキングについて、実際には20~30代の若い世代も行なっており、コロナ禍を経て、この若い世代のウォーキングが顕著に増加したと指摘。さらに深掘りした調査も実施したところ、20代はウォーキングについて“年配向け”というイメージがなく、自分ごととして捉え習慣にしていることが判明したという。

一方で、ウォーキングの際に履くシューズはカジュアルなスニーカーが約6割、ランニングシューズが約1割などとなり、ウォーキングシューズは認知されているものの履いたことがない人が多いという結果も明らかになった。そうしたことから、若い世代にも向けたウォーキングシューズは、まだまだこれから発展する、伸びしろがあるカテゴリーとしている。

ウォーキング参加年齢。年配向けのイメージだが20~30代もそれなりの割合が参加
若い世代はコロナ禍で顕著に増加

UA900は、散歩や買い物、通勤での利用を含む、日常生活での延長としてのウォーキングを想定して企画されている。そのためデザインはベーシックで普段のファッションに合わせやすいものにした。

カジュアルなファッションに合わせやすいデザインも重視

一方、やはりウォーキングにはウォーキングシューズが最適で、長時間や長距離になると、1日の終えた後の疲労感に大きな差がでるという。例えばランニングシューズはかなり軽量で、着地の衝撃を吸収する高いクッション性も特徴だが、ウォーキングは片方の足が常に地面についているため、ランニングシューズほどのクッション性は不要で、柔らかすぎると逆に疲れやすくなる。軽さも同様で、適度な重さがあったほうが逆に歩きやすいという。なお、ウォーキングシューズの大半は日本で企画されており、フィット感は日本人に合ったものになっているとのこと。

ウォーキングとランニングでは求められる機能が異なる

履いて歩いてみた

筆者がUA900を実際に履いて歩く機会も得られた。まずカジュアルなスニーカーよりは軽量で、幅が広めの設計もあって内部にゆとりがあり、足がリラックスできるという感覚が印象的。着地時はかかとがインソールに包み込まれるような感覚があり、ミッドソールは適度に反発して前に進みやすい。アウトソールは柔らかく足先の曲がりに追従するほか、幅が広いため安定しており、安心して歩けるという印象だった。

ヒモの結び方で快適さが劇的に向上

このほか、スポーツ選手に履き方のアドバイスなども行なっているという担当者からは、シューズのフィッティングの大切さも説かれ、ウォーキングに最適という、履き方やヒモの結び方のコツも伝授された。

1)まずひもを全体的にゆるめて足を入れ、かかとで地面をトントントンとたたき、かかととカップを密着させる。

ひもを緩めてかかとをカップに密着させる

2)かかとを地面につけた状態でつま先を上げて(45度ぐらいのイメージ)、ひもをつま先側から締めて足の甲にフィットさせていく。緩すぎず、締めすぎない塩梅に。

つま先を上げた状態で足の甲のひもを締めていく

3)足首近くにある2つの穴「ダブルアイレット」を使い、左右それぞれで、外から内にひもを通して小さなループを作る。

ダブルアイレット部分でループを作る

4)ループを作ったひもの先を、反対側に作ったループに通す。

ループを小さくして、反対側のひもを通す

5)ループを通ったひもを、上や横などいくつかの方向に引っ張って、締める。締め過ぎると足首が動きづらくなるので適度に調節する。最後に、通常の蝶々結びをして完成。

この履き方・結び方では、足首まわりだけがしっかりと締まり、フィットする一方、足の甲や先はキツくならず、余裕がある。またかかとがブレないため、靴ずれが起きにくくなる。脱ぐ際に蝶々結びをほどく必要はあるが、ウォーキングの快適さや歩きやすさが劇的に改善するので、やったことがないという方はぜひ実践してみていただきたい。