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傘の所有は平均4.2本、ビニール傘は東京が1位 「傘調査2022」

ウェザーニューズは、「ウェザーニュース」アプリを通じて「傘調査2022」を実施。傘の所有数の平均や傘1本にかける金額、弱い雨から傘をさすかどうかのエリアによっての差などを発表した。

ウェザーニュースアプリのユーザーを対象としたアンケート調査で、回答者数は全国のべ90,259人。

一番使う雨具は約半数が長い傘

「一番使う雨具は?」の質問では、「長い傘(ビニール傘以外)」「ビニール傘」「折りたたみ傘」「レインコート」の4つの選択肢を用意。全国10,067人のうち、47%が長い傘と回答した。そのほかは、ビニール傘26%、折りたたみ傘21%、レインコート6%。

男女別では、長い傘の使用率は女性が多く、男性39%に対し、女性は62%となった。長い傘をメインで使用している人からは、「雨の日のおしゃれ! 好みの傘を持って雨の日も気持ちよくスタートです」(愛知)、「雨が続くと、傘やレインシューズで気分を上げたくなります。なので、さすのが楽しみになる長い傘を使います」(静岡)といったコメントがあることから、傘をファッションの1つとして捉えているとしている。

ビニール傘を最も使う人は、男性は31%、女性は半分の16%、折りたたみ傘を最もよく使う人も男性の方が多い結果となった。

エリア別では、九州南部、四国、東海で長い傘が6割以上と上位。これらのエリアの共通点として、大雨に見舞われることの多いエリアであることを挙げる。関東南部、北海道、沖縄では長い傘が4割に満たず、北海道や沖縄ではビニール傘、関東南部は折りたたみ傘の割合が、それぞれ平均より10ポイント高い。

そのほか、主な移動手段による違いにも着目。「主な移動手段は?」の質問で「電車・バス」「自転車・バイク」「車」「徒歩」の選択肢を用意。車の割合は首都圏や京阪神など大都市周辺以外では6割以上となり、車移動の多い県と、長い傘の使用率の高い県は概ね一致しているという。

傘の所有数は平均4.2本

「あなたは傘を全部で何本持っていますか?」という質問に、任意の本数で回答する形で調査。全国9,657人の平均は4.2本だった。都道府県別では多い順に、奈良県が5.6本、神奈川県が5.0本、東京都が4.9本、大阪府が4.8本。

また、ビニール傘を全部で何本持っているかも調査。全国9,858人の平均は1.6本だった。0本が3割を超える一方で、複数持っている人は4割。都道府県別では、東京都が最も多い2.0本、次いで栃木県、千葉県、神奈川県、京都府が1.9本。

ビニール傘を1本以上持っている人の購入理由や用途は、「急な雨で購入した」「いつのまにか増えた」「車などの置き傘に」「来客などの貸出用」「透明で見やすいので好んで使用」など。

傘1本にかける金額は1,000円以内がほぼ半数

「ふだん使ってる傘は、1本いくらぐらいでしたか?」という質問に、0〜50,000円から500円ごとに選択する形で調査。全国9,501人の中央値は1,500円で、1,000円以内という回答が48%と、2人に1人が手頃な価格の傘を使用していると分析。一方で、約1割が4,000円以上の傘を利用している。

都道府県別の平均値は高い順に、徳島県が2,636円、東京都が2,508円、大阪府が2,465円、神奈川県が2,454円、千葉県が2,399円。

折りたたみ傘の所有率は首都圏・京阪神で高い

「折りたたみ傘の持ち歩きは?」の質問では「いつも持ち歩く」「雨予報の時だけ」「持っていない」の3つの選択肢を用意。全国9,667人のうち、「いつも持ち歩く」と「雨予報の時だけ」の回答を合わせた折りたたみ傘所有率は平均72%だった。

都道府県別の所有率は多い順に、神奈川県が88%、東京都が86%、京都府が80%で、そのほか首都圏と京阪神で所有率が高い結果となった。

所有率の低い県は、四国太平洋側や沖縄など大雨に見舞われることの多い県を含み、それらの県は長い傘の使用頻度が高く、強い雨には大きい傘で備える人が多いと見ている。

また、折りたたみ傘をよく使用する理由として「長傘だと混雑した電車で邪魔にならないか気になる」(神奈川)という回答があり、主な移動手段として「電車・バス」の割合が多い都府県と、折りたたみ傘の所有率の高い都府県が共通する傾向を見出している。

東京は弱い雨から傘をさし、沖縄は弱い雨なら過半数がささない

「あなたが傘を差すのはどんな雨?」の質問では「ポツッとでも降ったら」「パラパラ弱い雨から」「サーッとしっかり降ったら」「ザーザー本降りの雨なら」の4つの選択肢を用意。全国9,894人のうち、「パラパラ弱い雨から」が55%と過半数を占めた。次いで、「サーッとしっかり降ったら」が32%、「ポツッとでも降ったら」が10%。

都道府県別では、東京都で「ポツッとでも降ったら」と「パラパラ弱い雨から」の合計が73%となり、全国平均の65%を8ポイント上回ることから、東京都では弱い雨から傘をさす人が多いとする。

沖縄県ではこれらの回答が48%で、弱い雨なら過半数(52%)は傘をささない結果となった。沖縄県那覇市の人からは「ずぶ濡れにならない限りはできるだけささない」という回答があったという。

北海道も沖縄県と同じ48%で、「交通手段が車中心になったら傘を使わなくなった」(北海道釧路市)、「車での移動が多いのでパラパラくらいならフード付きの羽織り物で凌ぐ事が多いのですが、サーッ降りで駐車する場所が遠い場合は傘をさします」(北海道旭川市)とのコメントを紹介。主な移動手段が車の場合、建物から車まで短時間の雨をしのげればいいので、少しの雨では傘をささない場合が多いと分析している。

傘の置き忘れは鹿児島で90%など九州が上位

「傘をどこかに置き忘れた経験は?」の質問では、全国9,881人のうち「ある」が74%。都道府県別では多い順に、鹿児島県が90%、長崎県が88%、鳥取県が87%。少なかったのは、香川県56%、山梨県60%で、雨の少ない県と概ね一致するという。

2021年降水時間ランキングによると、山梨県(甲府)は47都道府県庁所在地の降水量メッシュデータで見ると最も雨や雪の降った時間が短い1,015時間、香川県は1,192時間であることを紹介。雨の時間が短い分、傘を持ち歩く機会が少ないことも、置き忘れ率が低い理由の1つと分析している。

日傘所有は女性8割、男性1割

「日傘持ってる?」の質問では、全国10,710人のうち33%が「持っている」と回答。女性の所有率は78%、男性は10%だった。

都道府県別では、奈良県が47%、岐阜県・兵庫県が40%と所有率が高く、青森県が15%、山形県が16%、北海道が18%と北日本や北陸で低い。

調査結果の詳細は、ウェザーニュースアプリやウェザーニュースのWebサイトで公開するとともに、今後のサービスに活用する。