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KDDI、CO2排出量実質ゼロ目標を「20年」前倒し。3G停波が寄与

KDDIは7日、2030年度までに自社の事業活動におけるCO2排出量実質ゼロ実現という新たな目標を掲げた。また、エネルギー事業強化に向けた、エネルギー持株会社「auエネルギーホールディングス」の設立を発表した。

KDDIは、2020年5月に「KDDI Sustainable Action」を発表し、2050年度までにCO2排出量実質ゼロを目指すと宣言していたが、世界的な環境意識の高まりを受け、取り組みを積極化。目標の「20年前倒し」を決めた。

同社では、電力などのエネルギー消費により年間約100万トンのCO2を排出している。これは一般家庭の約50万世帯分に相当するが、98%は携帯電話基地局・通信局舎・データセンターで使用する電気に起因している。

カーボンニュートラルの実現に向け、これら携帯電話基地局や通信設備などの省電力化と、再生可能エネルギーの利用を従来計画より大幅に前倒し。自社の事業活動におけるCO2排出量実質ゼロ実現を目指す。また、KDDIグループ全体では2050年度までのCO2排出量実質ゼロを目指すとする。

20年という大幅な前倒しは、「省電力化」においては、'22年3月末にauの3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」が終了し、3G停波できたことが大きいという。停波により予想以上に削減効果が大きかったとする。加えて、省電力や再生可能エネルギー分野でのパートナーシップや新たなテクノロジーの導入によるCO2排出量削減などを見込む。

'24年度にはIntelと発表した、トラフィックに応じて通信用設備のCPUを制御し、消費電力を最大20%削減する技術や、液体でIT機器を冷却する液浸冷却装置を導入。通信局舎・データセンターのCO2排出量の削減を目指す。また、次世代太陽電池として期待される「ペロブスカイト太陽電池」の基地局導入も検討していく。

なお、TELEHOUSEブランドで展開している全世界のデータセンターについては、'26年度までにCO2排出量実質ゼロ実現を目標としている。

エネルギー事業強化へ体制強化

また、エネルギー事業の強化を目的として、中間持株会社「auエネルギーホールディングス株式会社」(auエネルギーHD)と「auエネルギー&ライフ株式会社」(以下auエネルギー&ライフ)を設立する。

7月1日付で、auエネルギーHDの傘下にauエネルギー&ライフとエナリスを移管し、2社の管理事業や事業戦略の企画・立案・推進機能などをauエネルギーHDへ承継。加えて、KDDIによる電力小売事業「auでんき」などをauエネルギー&ライフに承継する。

脱炭素社会の実現に向けた動きが大きくなってるほか、新電力の撤退などエネルギー関連事業において大きな変化が起きている。KDDIは、auエネルギーHDを設立により、提携パートナーとともに事業環境の変化への対応を強化し、電気の小売サービスを基盤としながら、顧客ニーズに即したサービス提供を目指す。