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ドコモショップもグリーン電力 サプライチェーン全体で2040年「ネットゼロ」

NTTドコモグループは6日、2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「2040年ネットゼロ」を発表した。サプライチェーン全体で2040年までにネットゼロの実現を目指す。

ドコモでは、“自社”の事業活動での温室効果ガス排出量を2030年までに実質ゼロにする「2030年カーボンニュートラル宣言」を推進中だが、これをサプライヤー全体に拡大し、40年のネットゼロを目指す。

2023年度中にNTTドコモが保有するすべての通信ビル・オフィスビルをグリーン電力にするほか。仮想化無線基地局の導入な、ネットワークの省電力化を進めている。さらに、サプライチェーン全体に拡大するため、2030年度までにすべてのドコモショップのグリーン電力化をめざすほか、通信設備などの調達においても、温室効果ガス排出削減を進めるサプライヤーからの採用を推進。また、CO2排出量可視化ツール「CO2MOS」や分析支援コンサルティングサービス、超省エネ型データセンターサービス「Green Nexcenter」の提供などで、サプライチェーンでの温室効果ガス排出量の削減を目指す。

自社での取り組み
サプライチェーンでの取り組み

また、ユーザーが手軽に楽しくカーボンニュートラルに貢献できるサービス「カボニューレコード」をパートナーとともに推進する「カボニューレコード パートナープログラム」も11月6日より開始した。今後、ChargeSPOT、ジモティー、ドコモ・バイクシェアなどとの連携を予定している。

「2040年ネットゼロ」に向けた取り組み概要
自社での取り組み(Scope1,2)

・ネットワークの省電力化:仮想化無線基地局の導入や、平均で最大30%削減を実現した基地局スリープ機能やグリーン基地局の導入などにより、ネットワーク電力を削減
・再生可能エネルギーの導入:2023年度中にNTTドコモが保有するすべての通信ビル・オフィスビルを、2030年には自社の事業活動で消費する電力をグリーン電力に。また、小型分散型蓄電池による仮想発電所(VPP)の実証実験を開始し、2024年にソーラーパネルと蓄電池の試験を行ない、実用化をめざす
・IOWNなどのイノベーション開発:2030年までにIOWN光電融合技術などを導入するほか、次世代ネットワーク、情報処理基盤などにおける温室効果ガス排出量の削減に寄与する技術の開発により、通信の高速化や省電力化を推進
・「グリーン5G」に向けた取り組み:ドコモの5Gは温室効果ガス排出量を実質ゼロにしたグリーン5Gとして提供

サプライチェーンでの取り組み(Scope3)

・ドコモショップのグリーン電力化:ドコモショップへの実質再生可能エネルギー導入などによりグリーン電力化を推進。2030年度までに全店舗のグリーン電力化をめざす
・温室効果ガス排出削減を進めるサプライヤーからの導入推進:通信設備などの調達において、環境に配慮したサプライヤー/製品の導入を推進。また「CO2MOS」などを用いた設備・製品の製造にかかる温室効果ガス排出量の可視化支援、分析支援コンサルティングサービスを通じて、サプライヤーと連携し、温室効果ガス排出量削減へ貢献
・環境に配慮した輸送の実施:物流拠点の統合による配送効率化や、バイオマス原料を使用するなど搬送用梱包資材のエコ素材化を進める
・環境配慮型スマートフォンの販売:製造過程においてCO2削減に取り組むなど、環境に配慮したスマートフォンなどを販売。機種ごとの環境配慮レベルを掲載し、「カボニューレコード」と連携することで、顧客の選択による環境貢献の見える化をめざす
・超省エネ型データセンターサービスの展開:液冷方式により高発熱サーバーに対応し、超省エネ型データセンターサービス「Green Nexcenter」の提供を2024年度内(予定)に開始。既存データセンターの一部エリアのリノベ―ションや今後の新設データセンターにおいて、「Green Nexcenter」化を推進し、顧客のサステナビリティ経営の推進に貢献

顧客・パートナー企業との取り組み

・日常生活の行動見える化:CO2削減量や環境配慮への貢献度を見える化するサービス「カボニューレコード」を提供。法人向けには、従業員のCO2削減量を見える化してエコアクションを促し、GXの人材を育成、社内風土を醸成するサービス「Green Program for Employee」を提供
・自分ごと化できるサービスの提供:「ポイント投資」におけるESG投資の展開や「dカード」のリサイクル素材活用、環境負荷の低い「ドコモ・バイクシェア」の提供や再生エネルギー由来のCO2排出量実質ゼロのでんきプラン「ドコモでんき Green」の提供により、社会全体の脱炭素化へ貢献
・ドコモショップでの環境配慮貢献:ドコモショップにて不要になった衣類などを預かり、「ジモティーすくすくバトン」や「フクウロ」を通じてリユースを行なうことでCO2削減につなげる
・パートナー企業とのJ-クレジット創出:森林由来J-クレジットの創出および水田でのメタンガス削減によるJ-クレジット創出をパートナー企業とともに進める