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LINEギフト、セブンや一休などに拡大。「ソーシャルギフトをカルチャーに」

LINEは29日、友だちにプレゼントを贈れる「LINEギフト」の事業戦略を発表した。累計購入ユーザー数は1,000万人を突破し、新たに「セブン-イレブン」や「ebookjapan」などの出店が決定した。

累計ユーザー(受け取った人を含む)は29日時点で1,980万人。「あと一週間ぐらい(LINE ギフト事業部 米田昌平 事業部長)」で2,000万人を突破予定という。利用ユーザー層では、20代女性が最多で、「家族間」「同性の友だち」での利用が多いという。男女比は35:65で、世代別では20代(46%)、30代(25%)、40代(15%)、50歳以上(8%)、10代(6%)となる。

LINEギフトは、LINEアプリのトークから直接「ギフト」を送れるサービス。コンビニのコーヒーから本格的なギフトまでを揃え、商品が届く「配送ギフト」のほか「eギフト」なども選択可能。出店ショップ数は約380店舗で、取扱商品数は4万店。

10月からは、Yahoo! ショッピングとPayPayモールとの商品連携を開始したほか、出前館、ZOZOTOWNなど、Zホールディングス傘下の各社との連携を強化。商品ラインアップを拡大している。

さらに、29日からはセブン-イレブンが出店し、セブンプレミアム商品やお菓子など、全国2万店のセブン-イレブンで利用できるeギフトを送れる。ebookjapanも電子書籍を変えるeギフトが登場する。さらに年内にはホテル予約の「一休.com」もeギフトで出展を予定している。

12月1日からはLINEギフトのテレビCMを放送開始。あわせて、12月1日~25日の期間限定で、「LINEギフトで贈り合おう!あなたも私もサンタキャンペーン!」を開催。LINEギフトを贈ると支払い金額が最大100%戻ってくる!「最大100%還元キャンペーン」など、複数のキャンペーンやクーポン施策を展開する。

【LINEギフト】TVCM クリスマス篇

ZHDグループで「ソーシャルギフト」を強化

LINEギフトは、LINEのつながりをいかしたEC事業で、販売手数料によるビジネスモデルを展開。売上規模や販売手数料は非公開だが、2021年度の第2四半期は前年同期比184%と成長が続いているという。

LINE ギフト事業部 米田昌平 事業部長は、「2014年にLINEギフトをスタートしたときは、市場がなかったが、それなりの金額になってきた」とし、この年末のテレビCMなどで認知を拡大していく方針。また、継続的な利用者が多いのもLINEギフトの特徴で、「ソーシャルギフトをカルチャーとして定着させたい」という。

LINE ギフト事業部 米田昌平 事業部長(左)とヤフー コマースカンパニー 畑中基ショッピング統括本部長

一人あたりの売上は非公開だが、eギフトはコーヒー一杯などカジュアルに使われており、回数ベースでは多くなっている。eギフトについては、大手チェーンなどを中心に利用店舗の拡大を目指す。配送ギフトは、「品揃えが重要」とし、ヤフーショッピングやPayPayモールなどとの連携を強化していく。

そのため、ヤフーショッピングの営業チームとLINEギフトの営業チームの連携も強化し、ヤフーショッピングのストアやPayPayの加盟店などの営業などに共同で取り組んでいる。

ヤフーで、Eコマースを統括するヤフー執行役員 コマースカンパニー・ショッピング統括本部長 畑中基氏は、「Yahoo! ショッピングとPayPayモールは、『なんでもある』『探しやすさナンバーワン』という世界観を目指し、4億以上の商品を揃え、さらに10億、それ以上と拡大していきたい。一方、ヤフーに欠けていたものが『ソーシャルギフト』だった。しかし、LINEとの経営統合により、1to1のコミュニケーションができるようになる。だから、ここでグループを挙げて推進する」、LINEギフトを強化する方針を強調した。