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NEC、歩行を分析できるインソールを法人展開。病院・介護・靴メーカー

NECは、センサー搭載インソールを靴に入れて、詳細な歩行状態を収集・分析できる「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を開発。病院や介護事業者、靴メーカーなど法人向けに10月から提供開始した。

NECが開発した小型の歩行分析センサを搭載。靴に入れるだけで「歩容(歩行の質)」を計測できる専用インソールにより、歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げ高さ、足の外回し距離のデータを、アプリやダッシュボードから確認できる。

病院や介護事業者における、患者や高齢者の日常の歩行データ収集や靴メーカーにおける商品開発などを想定。センサーは、歩行時のみ検知・起動し、消費電力を抑える設計となっており、計測の精度を高めながら電池交換や充電の手間を省いている。

日常計測だけでなく、リアルタイム計測用のセンサも新たに開発。特定の場面における歩行状態を計測することも可能となる。価格はインソールが3,000円で、センサーは月額3,000円、ダッシュボード利用料は月額50,000円。

歩行センシング・ウェルネスソリューションは、NECが2019年にMakuakeを通じて個人向けに販売した「A-RROWG」をベースとし、法人向けに展開するもの。NECは、法人向けとあわせて2023年までに3万ユーザーへの提供を目指す。

また、新技術として、センサーで収集した歩容データから足圧中心移動指数や拇趾関節の歪み(第一中足骨関節角度)といった足の健康状態を示す指標を推定する独自の歩容分析AI技術を開発。今後、歩行を通じた健康生活推進などに役立てていくとする。