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親がYouTubeを管理できる機能、ベータ版提供へ

Googleは、YouTubeの「保護者向け管理機能」を開発した。今後数カ月以内にベータ版が公開される。

今回の「保護者向け管理機能」(ベータ版)について、同社は「お子様の年齢が高くなりYouTubeを利用してもよいと判断した保護者向けのもの」と説明している。使用感は既存の「YouTube Kids」アプリより通常のYouTubeに近く、機能に制限が設けられ、検索して視聴できるコンテンツも保護者が調整できる。

具体的には、ファミリーリンクで管理されたGoogle アカウントを使用する場合、子供がYouTubeにアクセスすることを許可できるようになる。その上で、コンテンツ設定と、機能の制限の設定が可能になる。

コンテンツ設定では、視聴できる動画を「小学3年生以上の子ども向け」「より多くの動画」「YouTubeの大部分」の3段階から選択できる。これらの対象になる動画は、ユーザー入力、機械学習、人間による審査を組み合わせて選定される。同社は、「YouTubeのシステムは誤った判断をする可能性もありますが、時間とともに進化していきます」としている。なお動画を制作するクリエイター側は、配信する動画について現時点でこれらの対象にするかどうかを設定できない(18歳以上向けと設定・判断された動画はいずれの段階でも含まれない)。

機能の制限は、カスタマイズされた広告や特定カテゴリーの広告が配信されなくなるというもの。視聴したコンテンツの種類に基づく広告(コンテンツターゲット広告)は配信される。「保護者向け管理機能」の正式版ではさらに、アプリ内購入、アップロード機能、コメント機能も無効になる。一方で、自己表現やコミュニティは重要な要素と位置づけ、将来的には、年齢に適した機能制限や、保護者による使用制限などの機能を部分的に追加していく予定。

機能ではなく使用を制限することも可能。保護者は再生履歴や検索履歴を管理できるほか、今後はコンテンツのブロックなどの使用制限機能が追加される予定。利用時間タイマーなど、Googleのファミリーリンクが提供する制限機能も利用できる。

YouTubeはサービス全体として13歳以上のユーザーが対象で、子供が視聴する際は保護者が一緒に視聴するよう推奨している。一方、子供だけでYouTubeを楽しめるようにと、厳選されたコンテンツを視聴できる「YouTube Kids」アプリがすでに提供されている。今回の「保護者向け管理機能」がベータ版として公開されるのは、「まだ多くの課題が残されているため」としており、フィードバックを集めて改善していく方針。