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虎ノ門・麻布台再開発は「ヒルズの未来形」。緑に包まれた広場のような街

森ビルは、8月5日に着工した「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業」(虎ノ門・麻布台プロジェクト)の完成イメージやコンセプトを発表した。中央広場を街の中心に据え、オフィス、住宅、ホテル、インターナショナルスクール、商業施設、文化施設などの都市機能を融合させた「ヒルズの未来形」としている。2023年3月末竣工予定。

施行地区面積は約8.1ヘクタール。日比谷線神谷町駅、南北線六本木一丁目駅至近に位置し、「アークヒルズ 仙石山森タワー」などに隣接する。

虎ノ門・麻布台プロジェクトのコンセプトは"緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街 - Modern Urban Village -"。「Green」と「Wellness」の2つの柱で、緑に囲まれ、自然と調和した環境の中で、多様な人々が集い、人間らしく生きられる新たなコミュニティを形成するという。森ビルがこれまでのヒルズで培ったすべてを注ぎ込んだ「ヒルズの未来形」としている。

約8.1ヘクタールの計画区域のうち、約6,000m2の中央広場を含んで約2.4ヘクタールが緑化面積となる。延床面積は約860,400m2、オフィス総貸室面積は213,900m2、住宅戸数は約1,400戸、メインタワーの高さは約330m、就業者数約20,000人、居住者数約3,500人、想定年間来街者数2,500~3,000万人と、その規模は六本木ヒルズに匹敵するとしている。

約6,000m2の中央広場

コンセプトの柱となる「Green」については、建築計画において、まず人の流れや人が集まる場所を考え、街の中心に広場を配置し、緑あふれるランドスケープを設計したうえで、3棟の超高層タワーを融合。従来型の「タワーやビルを配置して足元の残った空間を広場や緑地にする」という建物中心の手法とは全く逆のアプローチをとったという。

高低差のある地形を生かして、低層部の屋上を含む敷地全体を緑化。約2.4ヘクタールの緑地を生み出し、シームレスに水と緑がつながるランドスケープを整備。多様な樹木や草花、水辺を配した、自然に溢れる憩いの場を創出する。

屋上緑化が施された低層棟

「Wellness」については、人々が健康に、社会の中で生き生きと暮らすことができるものとして、医療施設を核とし、スパやフィットネスクラブ、フードマーケット、レストラン、広場、菜園など、様々な施設をメンバーシッププログラムで繋くという。この街で住み、働くことの全てが「ウェルネス」に繋がる仕組みを構築するとしている。

加えて、街全体で「RE100(Renewable Energy 100%)」に対応する再生可能エネルギーの電力を100%供給。世界最大規模の登録面積となる「WELL認証」や、「LEED-ND認証」の取得も目指す。

計画地は、「アークヒルズ」に隣接し、「文化都心・六本木ヒルズ」と「グローバルビジネスセンター・虎ノ門ヒルズ」の中間に位置する。このエリアを含む港区は、緑豊かなうえ、外国大使館、外資系企業、ホテル、文化施設、インターナショナルスクールなどが多数立地。外国人居住者数も多く、国際新都心としてのポテンシャルを有しているという。既存のヒルズと連携・融合することで、都心部に新たな文化・経済圏の創出を目指す。

「虎ノ門・麻布台プロジェクト」説明会。高さ日本一のメインタワー