■レコーダーに新風を巻き起こした「ビエラリンク」
去る10月2日、CEATEC 2007初日の目玉は、やはりなんといっても「ブルーレイDIGA」の新モデル発表であったろう。この時間帯はプレス関係者および招待者のみが入場できたわけだが、約1年ぶりの新モデル投入と言うことで、いやもう大変な混雑ぶりであった。
もちろん新しいDIGAも、ビエラリンク対応である。HDMIケーブルを使って他の機種と連動するというこの機能は、CEC(Consumer Electronics Control)という標準規格を拡張して実現しているわけだが、これを世界に先駆けていち早く製品化したのが、Panasonicのビエラであり、ビエラリンクなのである。それ以降、他社も同様の機能で追従しているのは、すでにご存じであろう。
さてこのビエラリンク、技術的にはものすごく高度なのだが、その結果はものすごく簡単。これまでテレビとレコーダー、別々のリモコンを持って操作しなければならなかったのが、まるですべてが一体化しているかのように連動していくのだ。
■DVDを見るときは?
テレビの楽しみは、テレビ放送を見るだけではない。DVDやブルーレイなどの登場で、映画もまたリビングというステージに上がってきた。ではこれまでDVDを見るためにどんな操作をしていたか、考えてみよう。
まずテレビとプレーヤーの電源を入れる。そしてテレビのリモコンで、DVDプレーヤーが繋がっている外部入力番号に切り替えておいて、プレーヤーにDVDを入れる。ここでプレーヤーのリモコンに持ち替えて、再生ボタン。テレビのリモコンに持ち替えて、ボリューム調整。
単にDVDを見るだけで、実にこれだけの手数がかかるわけである。だがビエラリンクで繋がったビエラとディーガなら、とりあえずディーガにディスクを入れるだけ。あとはビエラの電源が自動的に入り、入力もディーガが繋がっている端子に自動的に切り替わる。
DVDの再生が始まるまでにやったことと言えば、ディスクを入れただけである。複数台のレコーダーやプレーヤーを繋いでいると、どれが入力の何番かを暗記しておかないと、うまく使えない。しょっちゅう使っている人は覚えてられるかもしれないが、子供やお年寄りなどは大変である。そんな面倒も、ビエラリンクで解決なのだ。
■番組予約もテレビから
テレビを見ていて、来週から面白い番組が始まることがわかったとしよう。これを録画予約しようと思ったら、これまではまずレコーダーのリモコンで電源を入れて、今度はテレビのリモコンで入力を切り替えて、次にレコーダーのリモコンで番組表を呼び出して…、といった手順になる。
ただ予約一つ入れるだけで、リモコンをとっかえひっかえ持ち替えるわけだ。しかもテレビとレコーダーのリモコンが似てたりすると、どっちを操作しているのかわからなくなったりして、んもーなんで動かないのヨとイライラする。
だがビエラリンクを使えば、テレビのリモコンからビエラのほとんどの操作が可能だ。番組予約も、ビエラリンクボタンを押して、「ディーガの操作一覧」を選ぶだけ。番組表の表示から番組検索、予約まで、すべてビエラのリモコン一つで可能になる。
もちろんディーガの電源も、ビエラリンクボタンを押すと同時に、自動的に入るのだ。予約完了まで、一度もディーガのリモコンを触る必要はない。ビエラの電源を切れば、ディーガの電源も同時に消える。
■ビエラに繋がる楽しみの連鎖
次々といろんな機器やサービスと繋がっていく、ビエラ。そしてビエラリンクの原点は、シンプルに
レコーダーとテレビを、まるで一つの機器のように扱うというコンセプトであった。
今改めて新ディーガとの連携を体験してみると、すでにその原点から、これまでユーザーがめんどくさいと思っていながらも、どうしようもないとあきらめていたことを、スマートに解決する手段だったことがおわかりいただけたことだろう。
だがビエラとビエラリンクは、これからももっといろんなデバイスと繋がっていく。これから広がるハイビジョンの世界で、もっと新しい体験が待っているのだ。
(小寺信良)
リビングテレビ選びの3つのポイント http://panasonic.jp/viera/lineup/choice/02_quality.html