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| 【風吹ジュンが眉間にシワをよせるシーンに頭痛薬CMのバカヤローと思う度数】
☆☆☆☆☆ |

眩しすぎる若き風吹ジュンの輝きと、生き急いだ男の演技に酔う
エディター5人の中で最年長の私、「秋の夜長は大人に楽しみたい」ということで、素敵なラブシーンがあり、かつ面白く、女性にも多分お薦め(?!)な5作品を選んでみました。今回イチオシは『蘇える金狼』です。角川映画黄金時代に作られた本作、風吹ジュンのラブシーンに、中学生だった私は、NHK土曜ドラマで故夏目雅子がバストをさらした時以上の衝撃を受けたもんです。帰り道、ストーリーや各シーンについて、友人と咀嚼するように話したあの日から22年。デジタルで蘇った“金狼”の、銀盤に封入された当時のままのパワーを、多くの方に楽しんでいただきたく、ここにお薦めします!
『蘇える金狼』と言えば、最近リメイク版がドラマとしてテレビ放映されました。本上まなみや今井美樹など華やかな競演陣も話題を呼びましたが、オリジナル上映版(特に風吹ジュンの熱演)を超える見応えは実現できなかったかなと筆者的には思っています。個性派俳優の真骨頂を見せる岸田森、なぜか本作ではちょっとカッコ悪い千葉真一、コロンボの声でもお馴染み小池朝雄、悪役俳優として欠かせない成田三樹夫など、脇を固める競演者の演技も秀逸でしたしね。本作の監督は邦画ハードボイルド系では第一人者の村川透。村川監督と松田優作とくれば“遊戯”シリーズが有名ですが、暴力と愛の表現の深さでも『蘇える金狼』は、やはり一歩抜きんでた作品として◎でございます。 |
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| ■筆者より |

水島晃一
5人中最年長の筆者は、愛の表現には徹底して文脈を求める男性会社員。色気づいた10代に「エーゲ海に捧ぐ」を劇場鑑賞し大後悔するも、くじけることなく愛と正義を求め映画鑑賞に明け暮れる。「ナインハーフ」「失楽園」のようなお色気自体がウリの作品より「王妃マルゴ」「存在の耐えられない軽さ」のような映画の中で素敵なラブシーンに出会うことを好む。でも「ナインハーフ」も決して嫌いではないところが情けない38歳。
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