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超小型プリンタFreedioでどこでもプリントアウト

 カシオのFreedio FZ-500Pは、超小型のプリンタ。インターフェイスとして、IrDAとシリアルを持ち、さらにオプションのクレイドルを使うとパソコンのパラレルポートにも接続が可能だ。最近、このFreedioシリーズが、秋葉原などで安く手に入るようになった。筆者も、イメージスキャナとプリンタおよびクレイドルを3点セットで購入した。


■ 持ち運び可能な超小型プリンタ

Freedio
カシオ Freedio FZ-500P
標準価格35,000円。約280gの手のひらサイズプリンタ

 Freedioプリンタは、専用用紙を使う感熱タイプのもの。小さいながら、400dpiで64階調の印字が可能。用紙サイズは、55×91mmのみでほぼ、名刺と同じサイズである。本体自体も、74×106.4×28.3mmと小さく、カセットテープのケース2つ分ぐらいの大きさだ。

 専用用紙は、2種あり、どちらもシールになっている。片方にはシステム手帳などに綴じるための穴が空いている。使い道としては、ちょっとしたメモを作って持ち歩いたり、あるいは手帳に貼るなんて使い方になるだろう。上から透明なシールでもはれば、ラベルなんかにも使えるかもしれない。あるいは、急に名刺が切れてしまったときに、これで印刷して渡すなんてことも不可能ではない(ぺらぺらの紙だが、何もないよりマシかも)。あるいは、宛名シールといった使い方もあるだろう。

 FZ-500Pは、充電池を内蔵しており、フル充電状態で、約100枚の印字が可能というので、ちょっとした取材なんかに持って行っても十分使える。本体セットには、専用の充電器が付属しているが、オプションでACアダプタもある。この両者の違いは微妙だが、ACアダプタでは充電が不可能ということなので、単に動作電力を供給するだけ、充電器は、バッテリの充電にのみ使うものだと思われる。プリンタは、かなり電力を消費するデバイスなので、おそらく充電しつつ、電力を供給することは小さなACアダプタでは難しかったのではないだろうか。なお、別売のクレイドルにも充電機能はあり、こちらは1時間の急速充電が可能。こうした機能もあるし、パソコンからの印刷にも使えるようになるので、どうせ入手するなら、このクレイドルも一緒に入手したほうがいいかもしれない。

 なお、FZ-500P本体には、FZ-500Pのプリンタドライバ(Windows 95/98用)と、画面キャプチャソフトが含まれており、基本的には、Windows 95/98マシン用の製品である。

Freedio Freedio
カセットテープ2個とほぼ同じサイズ
パソコンとパラレル接続するためのクレイドル
Freedio Freedio
クレイドルに載せたところ
Freedio側面の赤外線インターフェイス部分



■ Palmシリーズで使うには?

 Palmシリーズからは山田氏の作ったFreedio DAを使うことで、印刷が可能になる。

 これを使うには、Palm ComputingのサイトからEnhanced Infrared Updateをダウンロードして、組み込んでおく(なお、WorkPadには、これによく似たIrDA用のモジュールが提供されているが、Freedio DAを使う場合には、こちらに置き換えて使う)。また、Freedio DAを使う前に、環境設定からSerial/IR(Enhanced Infrared Updateを組み込むと新たに作成されるページ)を選び、“Infrared”を選択しておく(このままだと、クレイドル経由でホットシンクが行なえないので、Freedio DAを使い終わったら戻すことを忘れずに……)。

 Freedio DAは、アプリケーション起動時にも別途起動できるDAソフトの1種で、現在表示中の画面を印刷するもの。使い方としては、メモなどのアプリケーションに印刷したいものを表示させ、各種DAランチャーからFreedio DAを起動する。

 FZ-500PでIrDA経由の印刷を行なうには、FZ-500PをIRモードにし、SETボタンを押して受信待機状態(IR READY表示)にしておく。その後、Freedio DAからデータの転送を開始する。FZ-500Pは、データを受信すると、RECIVEと表示し、同時に赤外線通信シンボルが表示される。この状態は、FZ-500Pには、データが到達していることを表わす。

 実際にデータを転送してみたところ、どうも、IrDAによる接続は、少々気を使う必要があるようだ。まず、お互いのIRポートが正しく向き合い、かつ一直線上に並ぶようにする。目安としては、FreedioのModeボタンがある位置の側面がIRポートになるので、このあたりにスタイラスを置いて、PalmシリーズのIRポートと位置合わせをするとよい。

 IRポート間の距離としては、2センチ程度まで近づけたほうがいいようだ。また、Palm IIIでは、IRポートが背面近くにあり、FZ-500Pのポートはそれよりも高い部分にある。このため、Palm IIIの下などに1センチぐらいの厚さのものを置いて(筆者は、3.5インチMOのケースを使っている)、IRポート同士の高さも合わせたほうがいいみたいである。

 また、かなり蛍光灯の影響を受けるようなので、できれば転送中は、何かで蛍光灯からの光がIRポート付近に当たらないように影を作ってやるとよい。そのほか、Palm本体、FZ-500Pともに電池はフル状態で、Palm側はアルカリ電池を使用した方が成功率が高いようである(あくまでも数回のテストの結果なので、確実な情報とまでは言えないが……)。

 はじめて試したとき、Freedioからの転送に何度も失敗(Freedio DAはデータの転送を%表示するが、それが途中で終わってしまう)し、使えないのでは? とちょっと暗い気分になった(いくら安かったとはいえ、お目当てのPalmで使えないとなるとかなり寂しい)。しかし、向きを正しく合わせていくと、Freedio DAの転送表示がなんとか50%付近まではいくようになり、最後に手で蛍光灯の光を遮ったところ、100%まで到達した。いまのところ、最初の位置合わせがうまくいけば、転送の失敗は、3~4回に1回ぐらいに減り、まあ、なんとか使えるか、という感じである。

 転送が成功したら、FZ-500P側は、IR受信モードから抜け出し、液晶に「PAPER?」と表示される。ここで紙を入れて、PRINTキーを押せば、紙がスルスルと飲み込まれていって、印刷が始まる。紙が吸い込まれていくと、中で「ガチョ~ン」って音がする。ここでいつも谷啓を思い出すのだが……。

 なお、Freedio DAは、画面コピーのプログラムなので、印刷は、用紙のだいたい上半分ぐらいが使われる。

Freedio Freedio
FreedioとWorkPad。赤外線(Ir)で接続するにはこのくらいの距離で置いた方がいいようだ
FreedioでプリントアウトしたPalmのメモ
Freedio Freedio
FreedioでプリントアウトしたPalmの手書きメモ
FreedioでプリントアウトしたPalmのテキスト



■ このほかの活用

 このほか、米国のCASIOのサイトにPalm用のアプリケーションがあるのだが、ここ数日、ダウンロードが不可能な状態になっている。まあ、英語版のソフトなので、日本語対応は期待できないが、日本のカシオのサイトには、Freedio開発者向けのページがあり、ここには、FZ-500Pに漢字フォントを組み込むファームウエアなどがある(ただし、このサイトに入るには、Freedio付属のCDに記載されているシリアル番号が必要)。これを使うと漢字コードを送るだけで、文字印刷が可能になる。ただし、いまのところPalmシリーズ用の対応ソフトはないようである。プリンタの制御方法も解説されているので、ひょっとしたらどなたかが開発中かも。今後に期待したい。



■ Visorの日本語化について補足

 前々回のVisorの日本語化について紹介したが、記事執筆後、冨永氏によるVisor用DateBook+のローカライザーが山田氏のサイトで公開された。Visorユーザーの方はお試しいただきたい(1月27日現在は山田氏のサイトのトップページ、1月6日付け情報のところからダウンロードできる)。

◎関連URL
カシオFreedioホームページ
http://www.casio.co.jp/freedio/
USカシオダウンロードページ
http://www.casio.com/downloads/index.cfm?act=D
Feedio DAの入手先(山田氏のページ)
http://www.tt.rim.or.jp/~tatsushi/palmware.html#freedioda
IrEnhance http://www.palm.com/custsupp/downloads/irenhanc.html

Palm ちょっといいもの:Flip Hack

 今回紹介するのは、Palmシリーズの画面を回転させるFlip Hack(Doug Anderson氏)である。これを使うと、動作中のPalmシリーズの表示を回転させ、そのまま動かすことができる。こうすると、天地逆の表示や左右に90度回転させた表示ができる。今回、Freedioで印刷させるとき、FreedioのIRポートは横、Palm IIIは上になっていて、Palm IIIを横にしてIRポート同士を向かい合わせた。こんなときにFlip Hackを使うと、横にしたまま、ちゃんとした表示が見えるようになる。

 また、この回転をDAから直接指示するFlip Hack DA(ほし氏)なるものもあり、これを使うと、回転が簡単に指示できる(Flip Hack自体では、Hack masterを開き、そこからFlip Hackの操作画面を表示させて行なうので、ちょっと手間がかかる)。

 Palmシリーズの画面は160×160とドット数的には縦横が同じなので、回転させても、1部が見えなくなったりしないのだが、若干縦が長いため、画面の横にするとなんか文章とか読みやすくなるような気がする(あくまでも気だけなのだが)。また、電車の中で立って、Palmシリーズに入っている青空文庫なんかを読むときに、横にして持ったほうが、親指が自然に上下スクロールキーに来て、便利な感じ。使い始めると手放せないソフトといえる。

テキスト回転 Freedio
Flip Hackを使ってタテヨコ自在にテキスト表示

◎関連URL
FlipHack入手先(作者のDoug Anderson氏のページ、英文)
http://www-cs-students.stanford.edu/~dianders/palm/
FlipDA入手先
http://muchy.com/review/flipda.html

WorkPad製品情報(日本IBM)
http://www.ibm.co.jp/pc/workpad/index.html
Palm Computingのホームページ
http://www.palm-japan.com/home.html

(塩田紳ニ)
2000/01/27


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