いつモノコト

でかくて重い“モバイル”ディスプレイを買った理由

先日初めて「モバイルディスプレイ」を買った。といってもサイズは17型。あまりモバイルっぽくないが、筆者の使い方ではなかなか気に入っている。

なぜモバイルディスプレイが欲しかったのかといえば、筆者が使っているノートPCのディスプレイが13型で小さいため、もう少し大きなサイズで出力をしたかったから。

ただし、自室には27型のディスプレイがあり、普段はこちらを使っている。モバイルディスプレイは、主にリビングなどで作業をする場合に使うためのもの。なので据え置きではなく手軽に片付けられるものが欲しかった。

モバイルディスプレイといえば、一般的には持ち歩くのが前提なので大半は10型から15型ぐらいの商品が多い。筆者的には15型でも持ち歩くのはちょっと……というところだが、今回は持ち運ぶとしても家の中限定のため、それなら大きな物を買おうということになった。

サイズはすぐに決まったものの、問題は解像度。フルHD(1,920×1,080ドット)なら安価だが、接続するノートPCがそもそも13型の4K(3,840×2,160)なので、それにわざわざフルHDのディスプレイを付けるのはなんだか損をしている気がする。

といっても、4Kの17型モバイルディスプレイは6万円近く、なかなかの出費。そこで間を取って、というわけでもないが、価格と解像度のバランスを考えて解像度2,560×1,440ドットの「Eleduino 17.3 インチ モバイルモニター」を購入した。

購入した17型のモバイルディスプレイ

Amazonで購入したのだが、購入ページをみてもどこまでが商品名なのかよくわからない。そもそもこのブランドを知らない。果たしてこのブランドは1年後にも存在するだろうか。製品保証があったとしても故障時にブランド自体が無くなっていたら元も子もない。正直購入には勇気が要った。

ちなみに全く同じ外見、仕様で別ブランドの製品が売っているのも今時のAmazonのお約束だが、不安が加速する。どれかは偽物か、修理品・中古品を新品として売ってたりしているのでは? などと疑心暗鬼になってしまう。

同等製品の評価の低いレビューを見ると、そもそも動かないとか突然映らなくなったとかなかなか致命的だ。

ただ、調べてみるとどうやら「MageDok」というメーカーが作っている製品らしい。購入ページには一言もそんな記載はないが、ディスプレイ正面のマークはその証らしい。だからといって信頼度が上がったわけではないが。

起動時、目に突き刺さるブルーと共に表示される「MageDok」ロゴ

散々迷ったあげく、36,990円(税込)で購入した。ただ、4Kのモバイル製品よりは安いが、通常の据え置き型の4Kディスプレイが買える価格なのはなかなか悩ましいところだった。本当にこれでいいのか、と……。

モバイルしなくてもすぐに片付けられるのはメリット

結果として、まあまあ良かったのではないかと思う(歯切れがわるい)。なにより筆者が買った製品は今のところ問題なく動作している。

解像度は2,560×1,440ドット(WQHD)。フルHDよりは高解像度、4Kよりは低解像度だが、価格はリーズナブル、ということで選択した。ちなみにリフレッシュレートが120Hzと無駄に高性能なゲーミング仕様だがビジネスノートを繋ぐ予定しかないので出番はなさそう。

モバイルを謳っているだけあって、とにかくしまうのが楽。標準で収納・スタンド兼用のカバーも付属しているが、粘着テープで豪快に貼り付ける仕様だ。マグネットなどでおしゃれにくっつくわけではない。カバーを外したい時に外せるだろうか、と不安になるが、問題無く使えては居るので深く考えないことにした。

カバーをつけて閉じた状態
ラバーの滑り止めが付いていてディスプレイを立てた時に位置を保持する
カバーは写真の位置で粘着テープによって取り付ける。スピーカー部分は丸くくりぬかれている

そもそも持ち運ぶシーンはあまりないのだが、リビングなどで広げていて、不要になったら畳んでテーブルの横などに置いておけるのは意外とよい。据え置きのディスプレイでは、こうはいかなかったと思う。

本体形状は巨大な「タブレット」という感じである。凹凸がないのでしまいやすい。立てかけて置くのでも、畳んでテーブルの上に置いたまま、その上で作業するのもできなくはない。元々ノートPC用の液晶パネルを使っていると思われるので重量もそれほどでもない、と言いたいところだが、大きさが大きさだけに、重量は2.4kgある。14型のゲーミングノートPCぐらいの重量だ。わりと重い。

外形サイズは413×257.3×11.5mmで、さすがに大きいが、薄さは11.5mmとそこそこ。

ちなみに、VESAマウント用のネジ穴もあるので、ディスプレイ台などに設置することも可能だ。

薄さは11.5mm
仕事用の13型モバイルノートとの比較
VESAマウント用のネジ穴も

現状、使い方としては、テレワーク用途として、リビングなどでもノートPCを使う場合のほか、自室にあるゲーミングPCをリビングに置いたノートPCでリモートプレイする場合などに使っている。こうした用途では完璧に期待通り使える。

スピーカーを内蔵していることと、イヤホンジャックが付いているのも地味にありがたい。

ちなみに、モバイルディスプレイの中にはバッテリを内蔵している製品もあるが、本製品には内蔵されていない。

イヤホンジャックも搭載

難点もそれなりに

値段なり、というほど安くも無いのだが、難点もいくつかある。分かっていて買ってはいるのだが、液晶パネルがTNパネルのため、視野角が狭く、わずかに斜めから見るだけでも色味が違って見えてしまう。ただ、個人的には許容範囲だ。

色味は若干色あせたような印象で、発色はあまり良くない。本気のレタッチなどの用途は避けた方がよさそうだ。

写真ではあまり分からないが、斜めからみると色がおかしくなってしまうのはTNパネルの宿命

また、モバイルディスプレイは、「USB Type-Cケーブル1本で映像も電源供給もOK!」みたいなウリの商品が多いが、本商品は17型ということが災いし、ケーブル1本では両方を賄えず、電源供給用と映像用に合計2本のケーブルが必要だ。ケーブルは通常のディスプレイと違って本体の側面に挿すので見た目もスマートではない。

ケーブルを挿した状態

なお、給電用のACアダプターやケーブル類は一通り付属しており、基本的には別途追加購入する必要が無いのは親切だ。特にHDMI入力はminiHDMI端子のため、標準で付属するのはありがたい。

給電用のACアダプターも付属
一番上が電源用USB Type-C、次が映像用。一番下はminiHDMI

用途限定でお勧め

難点はいろいろと挙げたが、ノートPC用の外部ディスプレイとしては一応満足している。贅沢を言えば広視野角で4Kなども欲しいところだが、さすがに価格が跳ね上がるので妥協して正解だと思っている。

緊急事態宣言が解除されたことで、テレワークの機会は減っているかもしれないが、ノートPC用に大型の液晶を付けてみたいが、使い終わったら片付けたい、という人にお勧めしたい。

ただし、片付ける必要がないのなら、迷わず普通の液晶ディスプレイを買うのが幸せだろう。安くて大きくて高性能だから。

清宮信志