ニュース
ドコモショップで「こどもNISA」も “銀証連携”を進めるドコモ・マネックス
2026年10月14日 16:38
マネックス証券は、NTTドコモ・フィナンシャルグループと連携した取り組みについて現状や進捗、今後の方針を説明した。
マネックス証券とドコモとの資本業務提携から3年が経過。マネックス証券 グロース戦略推進部長の田邊湧志氏は「3年間を一言で言うと、生活と投資をつなぐことだった。点だったサービスがつながって、金融体験としてできあがり始めている」と振り返る。
24年1月の協業開始以降、マネックス証券において、dアカウント連携口座はサービス開始時から26年9月までで約8.6倍に拡大。dカード積立の利用口座数は約21倍になった。
NISAの口座開設率は、dアカウント連携ユーザーは64%で、未連携ユーザーの37%を大幅に上回る。積立額は月1万円台が20%で比較的多いが、最も割合が高いのは月10万円(カード積立の上限)の27%で、顧客基盤の強化や利用の継続につながっている。
「dポイントで投資」を利用するユーザーの約3割は原資にポイントのみを使っており、投資に現金を使うことにハードルの高さを感じている初心者にも投資の体験機会を提供しているとした。今後は投資信託だけでなく株式の売買についてもサービスの追加が検討されている。
現在、新規に口座を開設するユーザーの半数はドコモ経由という。マネックスは口座開設だけでなく継続的に利用されることも重視しており、NISA口座のマネックスへの移管でもdアカウント連携をするユーザーが74%に上るなど、利用の継続において、dアカウント連携が重要になっているとしている。
この1年で機能を拡充したのは、「d払い」アプリから使えるミニアプリの形で提供している「かんたん資産運用」。投資信託を中心に3つのコースに絞り、中長期的な視点で資産形成を目指すのが特徴になっている。そのユーザー層は、マネックス全体と比較して若く、「これまで出会えていなかった若い世代との新しい接点になっている。ドコモとの連携だからできたこと」(田邊氏)と評価している。
次のフェーズは“銀証連携”
ドコモとの連携から3年が経過した2026年は、次のフェーズに入る年と位置づけている。これまでは「生活」と「投資」をつなぐ取り組みに注力してきたが、NTTドコモ・フィナンシャルグループの発足もあり、今後は銀証連携が本格化し、決済・ポイントや、銀行サービスとの連携も深めていく。
「金融サービスの境界をなくしていく。これが次のフェーズで取り組みたいこと」(田邊氏)。
すでに具体的な取り組みも始まっており、銀行口座のお金をスムーズに証券口座に入金できるようにする「スイープ入金」を8月末から提供開始。「金融特有の面倒くささや分かりにくさが壁としてある。ドコモ経由で、金融ではないところから入ってくる人には重要」とし、ドコモFGが目指す姿である「やさしい金融」につながる取り組みとしている。
周囲の環境は変化しているが、マネックス証券のスタンスは一貫しているという。それは、「ユーザー自身が投資やその商品を選ぶための知識や情報を提供する」というもの。9月には投資の始め方にフォーカスしたページも開設し、ライフスタイルの中の選択肢のひとつとして「投資」がある、と訴えている。
ドコモショップで「こどもNISA」も?
2027年からスタートする「こどもNISA」は、各社が予約受付を開始しており、顧客獲得競争が激しくなりつつある。
マネックスはすでに、ドコモとの連携によりドコモショップで証券口座開設などを相談できる対面サポート体制を構築中で、対応店舗は26年1月の35店舗から9月には191店舗へと拡大させている。
ドコモにとっても、例えば春は年間で最も携帯電話の新規契約が多い商戦期で、新生活に向け親子でショップを訪れる人も多いといい、こうした機会にこどもNISAをはじめとした金融商品をアピールすることを検討していく。
ただし、金融商品の対面サポートを行なうスタッフと店舗は、どちらも金融関連のライセンスを取得する必要があり、2,000店舗を超えるドコモショップ全体からすると、対応店舗数はまだ少ない。
マネックスが掲げた「26年に500万口座」に届かず305万口座という現在の進捗についても、この対面サポートの体制の構築が想定よりも遅れていることを一因として指摘している。一方で、ライセンス獲得やスタッフ配置のスキームを苦労して構築したとしており、今後は対応店舗の拡大ペースを上げて、巻き返しを図っていく。








